遺言・相続・遺産分割

  1. どのような財産が相続財産に含まれますか?
  2. 相続財産はどのように評価しますか?
  3. どこに相続財産があるのかどうやって調査しますか?

遺産分割協議で問題となる相続財産の評価、相続財産の所在が不明な場合の調査方法などについてオールワン法律会計事務所の弁護士が解説します。

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相続財産の範囲

被相続人が有していたもの一切が相続財産となります。
例)
不動産、動産、預貯金、生命保険契約、知的財産権、ゴルフ会員権等
被相続人の借金や未払金も相続財産に含まれます。

一方で、会社員の地位といった被相続人の一身に専属していた権利・義務や、祭祀物については相続財産に含まれません。

 

相続財産の評価

相続税の計算においては、相続財産の評価は財産評価基本通達等に基づいて行われます。
一方、相続人間で遺産分割を行う場合は、何を基準にして相続財産を評価してもかまいません。

例えば被相続人の自宅の宅地。
相続税の計算では、宅地は路線価又は倍率方式を用いて評価します。
一方、遺産分割協議では、相続人全員が同意すれば、路線価を用いても、固定資産税評価額を用いても、さらには不動産業者に出してもらった評価額を用いても問題ありません。

したがって、相続財産の評価は、相続税の納税以外はどのような評価基準を用いても、相続人全員が同意したものであれば大丈夫です。

 

相続財産の調査

・・・【 不動産 】・・・

●固定資産税の課税明細書

不動産の所在地・固定資産税評価額が確認できます。

※注意点

●共有不動産共有者の代表者に課税通知等を行うことになっているため、他の共有者に課税通知が行われていると把握できません。

固定資産税が非課税となる不動産
〇都市公園用地
都市公園用地は無償貸し付けの場合、固定資産税・都市計画税とも非課税です。
相続税の計算においては、貸付期間が20年以上等、一定の要件を満たす「都市公園の用地として貸し付けられている土地」については通常の評価額に100分の40を乗じて計算した金額を控除した金額で評価します。
〇固定資産税課税標準額が30万円未満の土地、20万円未満の建物建物未登記建物、増改築をした建物があるため現地確認を必ず行います。

●名寄帳

固定資産税等が非課税となる不動産についても確認できます。

・・・【 借地・借家 】・・・

●賃貸借契約書

賃貸借契約の内容・権利金の収受の有無を確認します。

●土地の無償返還に関する届出書

●相当の地代の改訂方法に関する届出書

●借地権者の地位に変更がない旨の申出書

●借地権の使用貸借に関する確認書

借地権の有無、地代等を確認します。

・・・【 預貯金 】・・・

●通帳

●残高証明書

相続開始時の預貯金の残高を確認します。

※注意点

残高証明書の対象をすべての取引(預金、借入、投信等)とします。
農協では取引内容により残高証明書依頼書の様式が異なるため、全ての取引の残高証明を取り寄せたい旨伝えます。

●口座開設届出書の写し

口座開設を行った者、届出印の確認ができます。
相続税の申告において、名義預金の有無を調査する際に参考となります。

※注意点

一般の金融機関では、相続人名義の口座を相続人自身が確認する場合などを除いて伝票の写しは開示されません。
ゆうちょ銀行では一定手続により、預入時、払戻時の証拠書(入金票、払戻請求書)の写しを開示してもらえます。

・・・【 有価証券 】・・・

●証券保管振替機構

証券保管振替機構では予め証券会社等から当該証券会社に口座を開設している者の住所氏名等(加入者情報)を入手の上、加入者情報簿に登録しています。
登録済加入者情報の開示請求を行うことで、株主が株式等の口座を開設している証券会社等の名称、登録内容を確認します。

●証券会社の残高証明書

証券保管振替機構の開示情報には株式等の保有情報は含まれないため、各証券会社から残高証明書を取得して被相続人の保有株式等を確認します。

●株主名簿管理人への照会

単元未満株は証券会社の残高証明書では確認できません。
会社四季報等で対象会社の株主名簿管理人(信託銀行等)を確認し、当該信託銀行の証券代行部に連絡の上、信託銀行が管理する特別口座の単元未満株の有無、内容を確認します。

●株式異動証明書

株主名簿管理人から株主異動証明書を取得し、当該銘柄を取得した時期(名義書換時期)を確認します。
取得時期の当該銘柄の取得費を確認することで、当該銘柄を売却する場合の譲渡所得税を軽減することができます。

・・・【 生命保険契約等 】・・・

●源泉徴収票

●所得税の確定申告書の控え

生命保険控除、損害保険控除によって、生命保険契約、損害保険契約を確認します。

●かんぽ生命保険の証明書・現存確認依頼書

かんぽ生命では(解約返戻金額、失効返戻金額、貸付可能額)証明書発行依頼書、現存確認依頼書により、過去10年分の被相続人及び相続人にかかるかんぽ生命契約の契約状況を、照会日において現存する契約及び解約済みの契約を回答してもらえます。
解約されている契約については、解約日・場所・請求人の名前・解約還付金の金額についても紹介ができます。

・・・【 国外財産 】・・・

●国外財産調書

その年の12月31日において、その価額の合計額が5千万円を超える国外財産を保有する居住者(非永住者は除く)は、翌年3月15日までに当該国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した「国外財産調書」を所轄税務署長に提出する必要があります。

●国外送金等調書(同合計表)

2009年(平成21年)4月1日以降、100万円超の海外送金が行われると、為替取引が行われた金融機関等から、その所在地の税務署長に国外送金等調書(同合計表)を提出する必要があります。
100万円超の海外送金は税務署が把握しているため、海外送金の記録がある場合は、送金先等を確認します。

・・・【 その他の財産  】・・・

●未受領の公的年金

未受領の年金、被相続人死亡より後に振込まれた年金中、亡くなった月分までの年金は、被相続人と生計を一にしていた遺族が受領できるため、近くの年金事務所で受取手続きを行います。
受領した年金は受領者の一時所得となります。

●高額療養費

1か月の医療費が一定金額を超えると高額療養費が支給されます。
高額療養費の申請から数か月後に決定通知書が届き、被保険者が死亡している場合は、預金口座に振込まれます。

遺産分割では、特別受益(民法903条)や寄与分(民法904条の2)といった法定相続分の修正要素を考慮しなければならない場合があります。
遺産分割の進め方が分からない、遺産分割でどのような主張ができるのか知りたいという方はオールワン法律会計事務所の弁護士までご相談ください。
弁護士が専門的知識と経験を活かしたご提案をさせていただきます。

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