企業法務会社・企業の法律相談・顧問契約の代替え

日々の業務において、労務問題など会社経営者が頭を抱える問題は数多くあります。
いくつかの事例をもとに、オールワン法律会計事務所の弁護士が、会社での労務に関する労働保険・社会保険について解説します。

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企業が加入しなければならない保険

 

企業が労働者を採用した場合には、いくつかの保険に加入することになっています。

「労働保険」といわれるものが、労働者災害補償保険と雇用保険。

「社会保険」といわれるものが、健康保険と厚生年金保険です。

 

労働者災害補償保険(労災保険)

労働者災害補償保険とは、労働者が業務上又は通勤途上において病気やケガをしたり、死亡したりした時に国が一定の補償を提供してくれる保険です。

労災保険は、原則として 一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。

労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、 労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません。

 

労働者災害補償保険には「被保険者」がなく、したがって労働者が入社する際に「被保険者資格」の取得といった手続がありません。

労災保険料は、労働者の賃金に百分率を掛けて求め、企業がすべて負担します。

労災保険料は、原則として毎年6月1日から7月10日までの間に、雇用保険料と共に「労働保険料」として納付することになります。

 

労災給付には、

①労働者が亡くなった場合に、その遺族に年金又は一時金が支払われる遺族(補償)給付、

②労働者がけがや病気で受診する場合に、無料で治療が受けられる療法(補償)給付、

③労働者が就業できない場合に、その賃金の8割が支払われる休業(補償)給付、

④労働者に障害が残った場合に、年金又は一時金が支払われる障害(補償)給付、

⑤労働者に介護多必要となった場合に、その介護費用が支払われる(介護(補償)給付、

があります。

 

雇用保険

 

雇用保険とは、労働者が解雇や自主的な退社をした際、一定の期間、一定の給付を提供してくれる保険です。

労働者が入社した場合、企業は公共職業安定所(ハローワーク)において、当該労働者に「被保険者資格」を取得させる手続を行います。

なお、週20時間未満の労働時間の労働者と、31日以上雇用されることが見込まれない労働者は被保険者になることはできません。

企業と労働者で津単する雇用保険料は、労災保険料と一緒に年単位で支払います。

 

雇用保険による主たる給付に「基本手当」(失業給付)があります。

基本手当日額に、算定基礎期間で定まる所定給付日数(10年未満で90日分、20年未満で120日分、20年以上で150日分)を乗じたものが7日間(待機)+3か月(給付制限)の経過を待って支払われます。

 

倒産・解雇等により、再就職の準備をする時間的余裕なく離職を余儀なくされた者(特定受給資格者)や、定受給資格者以外の者であって期間の定めのある労働契約が更新されなかったことその他やむを得ない理由により離職した者(特定理由離職者)については、算定基礎期間と年齢によって区分された所定給付日数分に基本手当日額に乗じた給付を、給付制限の経過を待たずに支払われます。

 

健康保険

 

健康保険とは、労働者が業務と関係なく病気やケガをした際に利用する保険制度です。

保険者は、全国健康保険協会(協会けんぽ)と健康保険組合のいずれかです。

企業は、年金事務所を通じて労働者の被保険者資格取得手続を行います。

健康保険料は企業と労働者が折半で負担します。

 

被保険者となるのは、正社員、1週間の所定労働時間及び1カ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上のパート労働者です。

4分の3未満のパート労働者でも、①1週間の所定労働時間が20時間以上で、②1年継続して雇用することが見込まれ、③月額賃金8万8,000円以上、そして④学生でない場合、被保険者になれる場合があります。

具体的には、企業が500人以上を超える被保険者を使用している場合や、500人以下であっても労使合意がある場合です。

 

労働者が労務に服することができず、長期にわたって療養が必要な時には傷病手当金が支給されます。

最初の3日間を除き、18カ月を上限に、原則として標準報酬月額の3分の2が支払われます。

さらに健康保険組合の場合、標準報酬月額の3分の2以上支払われることがあります。

 

厚生年金保険

 

厚生年金保険の適用事業所は、株式会社などの法人の事業所(事業主のみの場合を含む)です。

また、従業員が常時5人以上いる個人の事業所についても、農林漁業、サービス業などの場合を除いて厚生年金保険の適用事業所となります。

(強制適用事業所)

他方、強制適用事業所以外の事業所であっても、従業員の半数以上が厚生年金保険の適用事業所となることに同意し、事業主が申請して厚生労働大臣の認可を受けることにより適用事業所となることができます。

(任意適用事業所)

 

厚生年金保険に加入している会社、工場、商店、船舶などの適用事業所に常時使用される70歳未満の労働者は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となります。

「常時使用される」とは、雇用契約書の有無などとは関係なく、適用事業所で働き、労務の対償として給与や賃金を受けるという使用関係が常用的であることをいいます。試用期間中でも報酬が支払われる場合は、使用関係が認められることとなります。

 

パート労働者やアルバイト等でも事業所と常用的使用関係にある場合は、被保険者となります。

1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者の4分の3以上である労働者も対象です。

 

企業は、新たに労働者を採用したときまたは退職者等があったときは、被保険者について「被保険者資格取得届」又は「保険者資格喪失届」を5日以内に日本年金機構(事務センターまたは年金事務所)へ提出します。

厚生年金保険料は、企業と労働者が原則として折半で負担します。

顧問弁護士がいることで、会社の本来の業務に専念することができます。顧問弁護士について関心のある方は、お気軽に弁護士法人オールワン法律会計事務所にご相談ください。日々の業務での「これはどうなの?」といったふとした疑問にも迅速にお答えいたします。

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