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保健所や地方厚生局が主体となって、病医院の診療等の調査を行う方法には、立入検査、随時調査、指導、監査があります。
名前が似ていてややこしいのですが、中身はずい分と異なります。
随時調査
随時調査とは、地方厚生局が、保険医療機関が届出どおりの人員配置や施設基準を満たしているかを調査するものです。
指導
指導とは、地方厚生局が、医療機関において保険診療が適切に行われているのかを確認するために実施される行政指導のことです。
指導には、集団指導、集団的個別指導、個別指導があります。
個別指導のうち、厚生労働省・地方厚生(支)局・都道府県が共同して行うものを共同指導といい、特に大学附属病院、臨床研修病院等を対象として行うものを特定共同指導といいます。
集団指導とは、大きな会場において講習会形式で行われるもので、保険医療機関の新規指定および指定更新にあたっての講習会や、診療報酬改定時に厚生局と医師会が共同で開催する「点数説明会」などです。
講習会が終わればそこで完結し、その後の措置や処分といったものはありません。
集団的個別指導は、講習会形式の集団部分と、個々の医療機関毎の面接形式の個別部分から実施される形式のものです。
講習会形式で実施されますが、その後に改善報告書の提出や自主返還といったものはありません。
個別指導は、新規指定を対象にするものと、既指定を対象とするものに分けられます。
問題となるのは既指定を対象として実施される個別指導です。
個別指導として選定される理由には、
- 情報提供(被保険者や審査支払機関等から診療内容・診療報酬の請求に関する情報提供があり、厚生局が必要と認めた医療機関)
- 再指導(前回の個別指導・新規指導の結果が再指導になった医療機関)
- 高点数(前々年度に集団的個別指導を受け、前年度も高点数である医療機関)
- その他(監査の結果、戒告・注意となった医療機関や、正当な理由なく集団的個別指導を拒否した医療機関)
があります。
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