ブログ

被相続人の財産管理を巡るトラブルの増加

 

同居の親族が被相続人の財産管理をしていたケースなどでは、その財産管理の内容等を巡って相続開始後にトラブルとなるケースがあります。

被相続人の財産を同居の親族が使い込んでいたのではないか、どこかに隠匿しているのではないか。

 

同居していなかった相続人から、遺産分割協議の場でこうした発言が飛び出すと、あとは争族、ドロ沼のような展開になります。

特に被相続人名義の銀行口座から出金された現金は、後になって使い道等を調べることができないため、出金の額や回数によっては被相続人と同居していた相続人が、他の相続人からその使途に疑念が持たれることがあります。

 

被相続人の介護を巡るトラブルの増加

 

特定の相続にだけが被相続人の介護をサポートしていたケースでは、介護をサポートしていた相続人の寄与分の有無及び範囲を巡ってトラブルとなることがあります

介護をサポートしていた相続人は、寄与分に見合う追加相続分への期待があります。

しかし民法では、直系血族間の扶養義務を定めているため、寄与分が認められるのはこうした扶養義務を超えた「特別な寄与」が認められる必要があります。

親の面倒を見てきたとの思いがある相続人が寄与分が認められないと、やはり他の相続人とのトラブルに発展することが少なくありません。

 

子がない夫婦・法定相続人がいない被相続人の増加

 

少子化・高齢化の影響で、子がいない夫婦、法定相続人がいない被相続人が増加しています。

子がいない夫婦で例えば夫が亡くなった場合、夫の両親がすでに他界していると、法定相続人は妻と、夫の兄弟姉妹となります。

 

夫の兄弟姉妹が法定相続分を主張すると、相続財産の内容によっては、妻は夫名義の自宅で暮らすことができない可能性が出てきます。

夫の兄弟姉妹が認知症の場合、特別代理人選任に手間と時間が必要となります。

 

兄弟姉妹が既に死亡していると代襲相続人である甥や姪と協議が必要となります。

被相続人に法定相続人がいない場合、相続財産は家庭裁判所が選任する相続財産管理人が管理することになります。

相続財産管理人が特別縁故者の有無を調査したり、相続債務を弁済した後、残った相続財産は国庫に帰属することになります。

したがって、法定相続人がいない人が払う相続税は100%となります。

 

その他の相続に関する解説は

👉遺言・相続・遺産分割

オールワンへの
お問い合わせ・ご相談予約