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統一移転税額控除(Unified credits)

 

アメリカの遺産税、贈与税は、一生涯において贈与した移転財産額と、相続によって移転した財産額の合計額から、統一移転税額控除額を控除した残額によって算出されます。

2020年の統一移転税額控除額は、課税遺産額ベースで$11,580,000(16億2120万円、$1≒140円)です。

 

したがって、遺産が統一移転税額控除額を超えない場合は、実質的に遺産税は課税されません。

さらには、統一移転税額控除額は夫婦それぞれに適用されるため、2020年時点での夫婦合わせての統一移転税額控除額は$23,160,000となります。

なお、統一移転税額控除額は2011年以降$5,000,000で推移してきました(毎年インフレ調整あり)。

(アメリカでは2010年にいったん遺産税は廃止となり、2021年に復活しました。)

 

ところが、2017年に成立した法律(Tax Cuts and Job Act)において、2倍の$10,000,000に引き上げられました(毎年インフレ調整あり)。

ただし、上記改正は2018年1月1日から2025年12月31日までの時限立法のため、このまま法改正等がなければ、2026年1月1日以降、従来の統一移転税額控除額に戻ることになります。

2025年までに$10,000,000の控除額を使って贈与を行い、2026年以降控除額が$5,000,000に戻った場合、いずれの控除額が適用されるのかについては、2019年に追加規制(Treasury Decision9884)が発表され、2025年以前の贈与で使用した控除額($10,000,000)は影響を受けないことになりました。

 

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