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診断書等への虚偽記載

 

がんの告知を行っていない患者から診断書等の交付を求められた場合については、診断書等を交付すると診療上重大な支障が生じる恐れがある場合に該当しうるため、診断書等を交付しない「正当な事由」があると考えられます。

もっとも、診断書等を交付しないことによって患者が却って自らの病状の深刻さに気付いてしまう可能性があります。

そうした場合に、診断書等に虚偽の記載をすることが許されるのかが問題となります。

 

医師が公務員の場合

 

医師が公務員の場合、職務として作成する診断書等は公文書にあたります。

公務員が公文書を偽造すると、虚偽公文書作成罪(刑法156条)が成立する可能性があります。

 

医師が公務員以外(私人)の場合

 

医師が公務員でない場合も、診断書等が公務所への提出を予定されている場合に、診断書等に虚偽の記載をすると虚偽診断書等作成罪(刑法160条)が成立する可能性があります。

また、診断書等への虚偽記載が刑法に抵触しない場合も、「医師としての品位を損するような行為のあつたとき」(医師法7条)に該当するとして、処分の対象となることが考えらます。

 

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