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遺言とは
人が生きている時には、その所有する財産を他人に売ったり、場合によってはタダであげたりすることができます。
そうであれば、元気な時に自分が亡くなった後、その所有する財産の処分等について意思を表示しておけば、その人が死んだ後もその意思表示は尊重されることになります。
遺言とは、人が死んだ後、相続財産の処分などについて法律上の効果を生じさせる目的で作成しておく文書のことです。
遺言に相続財産の処分(誰に何を残すのか等)などの遺言者の意思表示が書かれていると、その意思表示は最大限尊重されることになります。
一方、遺言にこのような効力が生じるのは、遺言者が亡くなった後のため、その時になって本当に遺言者に意思を表示する気持ちがあったのか、確認することはできません。
そこで、遺言書の作成には厳格なルールが法律で定められています。
こうしたルールに従わないで書かれた遺言書は、場合によっては無効になることもあります。
遺言作成のメリット1
相続人間の遺産分割協議を省略することができる
遺言書には、遺言作成者が誰に何を遺すのか、いわば遺産分割の結論が記載されています。
しっかりした遺言書を書いておけば、相続人が改めて遺産分割協議を行う必要がありません。
また、「相続」が「争族」になるのは相続人間の協議で遺産分割を行うからです。遺言書を作成しておけば「争族」を防ぐこともできます。
遺言作成のメリット2
法定相続分と異なる形で相続人に財産を残すことができる
遺言書がない場合、相続人は協議で遺産分割を行いますが、その目安は法定相続分となります。
夫の相続財産の大半が自宅という場合、妻が自宅を相続できるとは限りません。
親と同居していた子が自宅を相続できるかについても同様です。
そうした場合、遺言書を作成しておけば自宅を必要としている家族に残せる可能性があります。
確かに親の財産について子には遺留分という権利が認められていますが、遺留分は法定相続分の半分です。
この遺留分にさえ配慮しておけば、残りの財産を誰に残すのかは遺言作成者が決めることができます。
次回のブログに続く
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