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弁護士・税理士の相続・事業承継セミナー・研修@神戸市 相続人の預金を調べることはできるのか?

神戸の三宮でメガバンクご主催の相続セミナー。

 

事務所最寄りの烏丸駅から阪急電車を乗り継いで1時間かけて行ってきた。

 

この日は朝から晴れて暑く、どうしても年配の方が参加することが多い相続セミナーのドタキャンを心配したが杞憂に終わった。

 

皆さん元気に参加され、熱心に話を聞いて帰られた。

 

 

さて、今回は相続人の預金残高を調べることができるのか、について考えてみたい。

 

特別受益(民法903条)を指摘を受けた相続人が、当該特別受益の存在を否認した場合などに問題となる。

 

被相続人の預金口座の取引履歴については、相続人であれば金融機関に開示を求めることができる。

 

取引履歴を調べた結果、まとまった出金が確認できたが被相続人自身が使った形跡はない。

 

一方で、特定の相続人が、その当時家を建て替えたり、車を買ったりしたという事情があれば、被相続人から当該相続人に対する贈与(特別受益)が疑われる。

 

 

被相続人が贈与資金を直接現金で当該相続人に手渡した可能性がある一方で、被相続人の口座から当該相続人の口座に振込まれた可能性もある。

 

そこで当該相続人の預金口座の取引履歴が調べられないか、という話になるのである。

 

もちろん、当該相続人が調査に同意して任意に取引履歴を提出してくれると問題はない。

 

では当該相続人がプライバシーを理由に取引履歴の開示に応じない場合、何らかの方法で取引履歴を入手できるのであろうか。

 

結論からいえば、特別受益の主張に合理性があり、当該相続人の取引履歴を開示する必要性があると裁判所が判断すれば、相続人の申立てにより裁判所が調査嘱託を実施して取引履歴を入手することができる。

 

要は、裁判所に特別受益の主張の合理性と、取引履歴入手の必要性をどこまで説得的に主張できるのか、が問題となるのである。

 

 

もっとも、仮に裁判所が取引履歴に関する調査嘱託の実施を認めた場合も、まだ問題がある。

 

それは、金融機関が開示するのは原則として過去10年分の取引履歴に限定されるため、それより前の取引履歴は開示されないという問題である。

 

こうなると、裁判所がそれ以上過去の取引履歴についても調査嘱託の実施を認めてくれるのかという問題に帰着する。

 

(この問題は、金融機関が原則として過去10年分の取引履歴しか開示しないので、そもそも相続人が10年以上前の被相続人の口座の取引履歴を入手できるのか、という問題もある。

 

もっとも、被相続人の口座の取引履歴については、通帳が保管されていれば、通帳によって確認することができる。)

 

したがって、10年以上前に被相続人から相続人に贈与がなされていたといった案件では、特別受益の主張と立証が非常に困難となる。

 

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