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個人開業医の場合、承継者が病医院の名称をそのまま引継ぐ場合であっても法的には「前開設者の廃止」と「新開設者の開設」の組み合わせとなります。

したがって、前開設者の下での契約や債権債務は新開設者に承継されず、新開設者がそれらを引継ぐ場合は新たに契約等を行う必要があります。

 

必要な手続き

 

保健所に前開設者による診療所廃止届と、新開設者による診療所開設届を提出します。

廃止届と開設届は必ず同一又は連続した日付とします。

 

地方厚生局に前開設者による保険医療機関廃止届と、新開設者による保険医療機関指定申請を提出します。

保険医療機関指定申請書は、前月の締切日までに、申請月の初日に遡及するように指定をして申請するようにします。

 

診療用エックス線装置を設置する場合

保健所に前開設者による診療用エックス線装置廃止届と、新開設者による診療用エックス線装置備付届を提出します。

診療用エックス線装置備付届にはエックス線診療室漏えい線量測定結果報告書等を添付するします。

 

新開設者が前開設者から麻薬の譲渡を受けて使用する場合

都道府県に前開設者による麻薬譲渡届と、新開設者による麻薬(施用・管理)者免許申請書を提出します。

 

税務署関係

 

前開設者

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書
  2. 所得税の青色申告の取りやめ届出書
  3. 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請(予定納税の義務がある場合)
  4. 消費税の事業廃止届出書
  5. 給与支払事業所等の開設・移転・廃止の届出

新開設者

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書
  2. 所得税の青色申告承認申請書
  3. 給与支払事業所等の開設・移転・廃止の届出
  4. 消費税課税事業者選択届出手続(多額の設備投資等により消費税の還付を受ける場合)
  5. 所得税の減価償却資産の償却方法の届出

その他の手続

 

労働基準監督署

新開設者が労働保険名称・在地等変更届出を行います(10日以内)。

常時10人以上の職員を使用する場合は就業規則の作成及び届出を行います。

 

ハローワーク

新開設者が雇用保険事業主事業所各種変更届、雇用保険適用事業所設置届を提出します。

 

日本年金機構

新設者が健康保険・厚生年金保険新規適用届を提出します。

前開設者が社会保険の適用事業所で職員の雇用を継続する場合は、健康保険・厚生年金保険事業所関係変更(訂正)届を提出します。

※その他にスタッフの雇用契約書等を作成することになります。

 

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