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自筆証書遺言を作成する際のワンポイントアドバイスの3回目です。
付言事項を活用する
遺言を作成する方は、法定相続分とは異なる基準の遺産分割を希望してる方が大半です。
遺言により法定相続分と異なる指定をすると、法定相続分より多くの財産を相続できる相続人がいる一方、法定相続分与より少ない財産しか相続できない相続人も出てきます。
この法定相続分より少ない相続できない相続人が、例えば自分は生前被相続人からずい分と援助を受けていたので相続財産が少なくてもよい、などと納得してくれればいいのですが、納得してくれないと「相続」が「争族」に発展したりします。
そこで遺言には、なぜそのような遺産分割の指定をすることにしたのかといった遺言作成の理由は、相続分が少なくなる相続人に対するメッセージを付言事項という形で加えるようにします。
遺留分に配慮した内容の遺言にする
遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に認められた最低限の相続財産を確保する権利のことです。
直系尊属だけが相続人の場合の遺留分は3分の1、それ以外は2分の1となります。
遺留分を有する相続人がいる場合、遺言では各相続人に少なくも遺留分を上回る財産を残すようにします。
遺言によって特定の相続人の遺留分が侵害されると、当該相続人から他の相続人に対して遺留分侵害額請求訴訟(民法改正前の「遺留分減殺請求訴訟」)が提起されるなど、まさに「相続」が「争族」となってしまうことがあるためです。
したがって、遺言を作成する際には相続人の遺留分に配慮するようにします。
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