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プロベート(Probate)
アメリカでは相続が発生すると、被相続人の遺産(Estate)は、プロベート裁判所(Probate Court)がいったん監督することになります。
プロベート裁判所は、資産を管理する遺産管理人(Personal representative)を指名します。
被相続人に遺言(Will)があり、遺言執行者(Executor)が指定されている場合は、遺産管理人は遺言執行者が指名されます。
遺言がない場合は、遺産管理人(Administrator)が遺産を管理します。
遺言執行者、遺産管理人は裁判所の監督を受けながら遺産を調査し、債務を弁済したり遺産税の支払いを行い、その後、残った遺産を相続人に分配します。
プロベートの問題点
1 時間がかかる
プロベートが終了するまでには、短くて半年、長くなると3年以上かかります。
その間、相続人は遺産を処分したりすることができません。
2 費用がかかる
遺言執行者、遺産管理人は、相続人や被相続人の近親者が就任することができます。
しかし、日本人がアメリカに財産を残している場合、一般的に遺言執行者や遺産管理人をアメリカの弁護士に依頼することになるため、弁護士への報酬が必要となります。
不動産が遺産に含まれている場合は、別途、不動産鑑定の費用も発生します。
一般的なプロベートの費用は遺産の5~15%と言われています。
3 やり取りが煩雑
プロベート裁判所や弁護士とのやり取りは、原則として英語となります。
そこで使用されるのは専門用語が主なため、翻訳ソフトを使用しても適切に翻訳ができないことがすくなくありません。
英語が使えない場合、日本語で対応してもらえる弁護士やローファームを探す必要が出てきます。
プロベートにはこうした問題点があるため、プロベートを回避するための事前の対策が必要です。
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