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法人保険とは
一般的に法人保険とは、契約者・保険金受取人が法人、被保険者が従業員(役員を含む。)という契約形態の生命保険契約のことを指します。
代表的な商品には、長期平準定期保険(保険期間満了時における被保険者の年齢が70歳を超え、かつ、当該保険に加入したときにおける被保険者の年齢に保険期間の2倍に相当する数を加えた数が105を超えるもの)や、逓増定期保険(保険期間の経過により保険金額が5倍までの範囲で増加する定期保険のうち、その保険期間満了時における被保険者の年齢が45歳を超えるもの)などがあります。
これらの商品は、定期保険のように保険料負担を抑えながら、終身保険のような長期保障を得ることができます。
死亡保険金や解約返戻金は、経営者に万が一のことが起こった際や、会社が危機に陥った時の基金準備として活用されます。
収益の認識時期
例えば会社の役員が死亡し、法人が死亡保険金を受け取っていた場合、どの時点で保険金を収益として認識する必要があるのか問題となります。
収益の認識時期としては、①役員が死亡した時点、②会社から保険会社に保険金請求をした時点、③会社が保険会社から支払通知を受けた時点、が考えられますが、原則として③の時点で収益を認識することになります。
①の時点では保険金が支払われる要件が一つ具備されたにすぎず、②の時点でも保険会社の調査等によっては保険金が支払われないこともあるため、確実に保険金を受け取ることができる③の時点で収益を認識することになります。
保険金を受取るまでの経理処理
会社は保険金を受取るまでは、その生命保険金請求権(未収保険金)を資産計上する必要があります。
他方、役員等の死亡によりその遺族に支払うことが確定した退職手当金や弔慰金については、課税時期に未払いになっているものについては負債として計上することになります。
なお、会社が役員等の相続人に死亡弔慰金を支払った場合、被相続人が業務上死亡した場合は被相続人の死亡当時の普通給与の3年分、業務外の死亡の場合は同じく半年分、相続税の計算において非課税とされています。
したがって、法人が弔慰金を支払っても債務として控除することはできません。
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