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特別寄与料
従来の法律では、寄与分が認められるのは「共同相続人」すなわち法定相続人に限られていました。
しかし、保険会社等の調査では、実際に被相続人の療養看護をしていたのは、被相続人の配偶者、子に続いて、「子の配偶者」でした。
被相続人の子の配偶者は、被相続人と養子縁組をしていない限り法定相続人にならないため、寄与分は認められませんでした。
例えば、介護で世話になった息子のお嫁さんに遺産を遺そうとすると、養子縁組をするか、遺言を作成して遺産を遺贈するしかありませんでした。
そこで、2018年(平成30年)の相続法改正では、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族※は、特別寄与者として、特別寄与料の請求ができるようになりました。
(民法1050条1項)
※6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族のこと。
特別寄与料を請求できる期間
特別寄与料の請求は、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知ってから6カ月、又は相続開始から1年を経過するとできなくなります。
(同条2項)
請求できる期間が短いため注意が必要となります。
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