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相続税法上の非課税枠の活用

 

契約者・被保険者が被相続人、受取人が相続人の生命保険契約において、保険事故(被保険者の死亡)により受取人が死亡保険金を受け取ると、受取った保険金中

法定相続人の数×500万円

については、相続税の課税価格に算入しないものとされています。

(相続税法12条1項5号)

 

他方、被相続人の預貯金については、相続税の課税価格に算入しないといった取扱いはありません。

したがって、家族にお金を残す場合、そのお金に「保険金」と名前を付けておくと相続税の負担が軽減されることになります。

 

医療保険・がん保険の活用

 

契約者が被相続人、被保険者・受取人が相続人の医療保険やがん保険において、契約者が保険料を全期全納で払い込みます。

その後、契約者が死亡して相続が開始すると、相続税の計算において、上記保険契約は解約返戻金で評価されます。

契約から相続開始までの期間の経過に従い保険契約における未経過保険料は減少するため、相続税のの計算において生命保険契約の評価額を圧縮することができます。

 

低解約返戻金型終身保険の活用

 

低解約返戻金型終身保険とは、保険料払込期間の解約返戻金の額を通常の終身保険よりも低くしていて、その代わりに保険料を割安にした生命保険のことです。

低解約返戻金型終身保険は通常の終身保険より保険料が安くなる一方、保険料払込期間後の解約返戻金の額は通常の終身保険と同じとなるため、貯蓄性が高い生命保険といえます。

 

この低解約返戻金型終身保険について、契約者が被相続人、被保険者・受取人が相続人という形態で保険契約を締結します。

その後、保険料払込期間中に相続が発生すると、上記保険契約は解約返戻金額で評価されます。

保険料払込期間における低解約返戻金型終身保険の解約返戻金額は、通常の終身保険の70%のため、30%の評価額の圧縮ができます。

その後、保険契約を相続した相続人が保険料の払い込みを継続すると、保険料払込期間終了後は解約返戻金が100%になります。

 

注意すべきは、保険料払込期間中に相続が発生しないと解約返戻金を30%圧縮する効果が期待できないこと、相続人が保険料払込を継続できず中途で解約すると解約返戻金が70%しか戻らないことです。

 

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