解決事例
(実際の事件の一部をご紹介しています)
浪費癖のある夫と離婚したいと相談に来たのはA子さん。
A子さんによると、夫のBさんは一人親方の大工さんで、下請けとして得意先から仕事をもらい、色々な現場で仕事をしています。
Bさんは毎日、早朝に車で直接現場に向かうのですが、仕事が終わって帰ってくると毎晩のように外に飲みに出かけて深夜に酔っぱらって帰って来ます。
時には現場から直接飲みに行って、車を運転して帰ってくることもあるそうです。
A子さんが飲酒運転で事故でも起こしたら大変だから絶対やめてと言っても、Bさんは分かったと言うだけで、しばらくするとまた同じことを繰り返します。
Bさんはギャンブルも大好きで、仕事がない日は朝からパチンコに行ったり、競馬の開催日には場外馬券場に行くこともあります。
日給月給で働くBさんの月収は約20万円ほど。
その中から多い月には外食費や遊興費が10万円以上も使うので当然家計は火の車。
これでは保育園に通う2人の子どもとA子さんは生活できないので、A子さんは仕事を2つ掛け持ちして何とか家計をやり繰りしてきました。
ところがコロナの影響で勤め先の一つだった土産物店から解雇を言い渡され、残るスーパーの仕事だけになったので収入は半減。
その後は、将来子どものために使おうと頑張って貯めていたわずかな預金を取り崩して生活費の不足分に充てています。
A子さんがBさんに節約するように頼んでも、Bさんは生活態度を改めることはしませんでした。
A子さんはBさんのだらしのない生活態度に、これ以上一緒に暮らすと子ども達にも悪影響を与えると考えて離婚を決意したそうです。
A子さんの京都市内にある実家のご両親は健在でした。
そこでA子さんは子どもを連れて実家に戻り、育児への協力を両親に求め、自分はフルタイムの仕事を探して働くことにしました。
離婚をすれば収入に応じて母子手当の支給を受けることや、Bさんから養育費もある程度期待できます。
A子さんは協議で離婚することを希望していましたが、自分で話をすると、これまでと同じようにBさんに話をはぐらされるのではないかと心配していました。
また、子ども達の親権や養育費、財産分与についてもしっかりと決めておきたいと考えていました。
そこで当事務所に協議離婚のサポートを要請されました。
A子さん場合、収入や資産の要件がクリアできたので、法テラスの代理援助を利用することにしました。
その上で当事務所からBさんに連絡をとり、協議離婚についての交渉を始めることになりました。
昼間はほとんど現場に出ているので、Bさんとのやり取りは最初に受任通知を送付した後は、もっぱらメールを利用しました。
昼間にメールを送信し、仕事を終えたBさんがそれに返信してくる形で話し合いを進めました。
自分のお金の使い道の問題点を指摘されたBさんは、当初、感情的なメールを返信してきて離婚の話がなかなかできませんでした。
それでも何度かメールをやり取りするうちに、落ち着いてきたBさんは、離婚には同意するというメールを送信してきました。
養育費に関する話し合いでは、Bさんに給与明細を提出してもらい(Bさんは確定申告をしておらず、仕事を世話してくれる得意先は所得税を源泉徴収していませんでした)、最終的な金額を決めました。
Bさんには預貯金がなかったので、本件では財産分与はしないことになりました。
凡その取決めが終わったところでBさんと一緒に公証役場に出向いて、執行認諾文付の離婚公正証書を作成し、最後に離婚届を提出してA子さんとBさんは離婚しました。
本件ではBさんが相当な浪費を続けていたので、仮に裁判になったとしてもA子さんの離婚請求は認められたと思われます。
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