解決事例

(実際の事件の一部を修正してご紹介しています)

 

新型コロナウイルスの影響で外出がままならなくなった時期に、A子さんから遺言作成について相談したいと連絡がありました。

A子さんは新型コロナウイルスの報道に接し、これまで先延ばしにしてきた遺言を作成することに決めたそうです。

お話を聞いていると、A子さんは遺言作成についてあまりご存じない様子だったので、遺言の種類、作成方法、手順等について説明しました。

 

A子さんは当初、公正証書遺言の作成を希望されましたが、公証人役場に出向く必要があると伝えると、少し躊躇される様子が見えました。

そこで、まずは自筆証書遺言を作成しておき、新型コロナウイルスが落ち着いてきたら改めて公正証書遺言を作成することを提案すると、A子さんも同意されました。

 

次に当事務所がどのような形で自筆証書遺言の作成をサポートするのかについて話し合いました。

終始電話でサポートすることも考えましたが、やはり弁護士の顔を見ながらご相談を頂いた方がご相談者も安心です。

そこで、A子さんに対して、ZoomやWebexといったWEBを利用して、遺言作成を進める方法を提案しました。

幸いA子さんは普段からパソコンなどを利用しており、WEBについても少し練習してもらえば利用できそうでした。

また、同居している息子さんは仕事でパソコンを使っており、WEBの利用については、息子さんのサポートも期待できました。

 

さっそくWEBを使ってA子さんとアクセスすると、最初から問題もなく面談ができました。

その後は、A子さんと弁護士がWEB上で相談をしながら遺言の内容を固めていきました。

最後はA子さんが実際に自書した遺言を弁護士が確認し、無事にA子さんは自筆証書遺言を完成させることができました。

 

自筆証書遺言については、2019年1月13日より財産目録の自書が不要となり、パソコン等を使用して作成できるようになりました。

また、2020年7月10日からは、遺言保管所で自筆証書遺言を保管できるようになります。

遺言保管所で保管した自筆証書遺言については、家庭裁判所の検認が不要となるため、相続時の相続人の負担が軽減されることが期待されています。

 

自筆証書遺言は遺言作成者が我流で作成した結果、相続時に遺言自体が無効になったり、遺言作成者が誰かに無理やり書かされたのではないかと相続人間でもめたりすることもあります。

しかし、弁護士等のサポートを受けて作成すれば、少なくとも遺言自体が無効となる事態は避けることができます。

さらには、今回のケースのようにWEBを使用すれば、自宅から外出することなく弁護士のサポートを受けることができます。

よくWITHコロナ、AFTERコロナということが言われますが、今後は弁護士と依頼者のやり取りもWEBが主流になるかもしれません。

 

その他の相続に関する相談事例は

👉相談事例

オールワンへの
お問い合わせ・ご相談予約