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【遺言の「落とし穴」】灰谷健司 角川新書 2013年

 

著者は、大手信託銀行の執行役員をされていました。

「いました」と過去形になるのは、先日著者がご逝去されたためです。

生前の著者は、信託銀行での業務にとどまらず、相続問題に関する執筆や講演活動、テレビ出演などをこなされていたのでご存じの方も多いと思います。

最近、私は著者の信託銀行から相続遺言セミナーの弁護士講師の依頼を受けることが多くなり、たまたま訪問した信託銀行の支店で本書をいただきました。

 

本書は、タイトルにあるように遺言に関するトラブル事例を通じて遺言作成のポイントを分かりやすく解説しています。

弁護士の立場で本書を読んでみても、遺言作成のポイントをこれだけ分かりやすく解説した書籍はあまりお目にかかったことがないと思います。

また、内容も「吉日と書かれた遺言」、「遺言は誰が書いた?」、「ペットに財産を残せるのか?」、「財産を渡す予定の人が先に亡くなった場合」、「遺言が見つからない」など、初めて遺言に関する書籍を手にする人も、興味深く最後まで読めるように工夫されています。

 

実際、私は京都から東京に向かう新幹線の中で一気呵成に読了することができました。

弁護士の私が読んでも参考になるお話が多数ありました。

また、これから遺言を作成しようと思う人などは、最初に本書を読むとその後の遺言作成がスムーズに行くこと請け合いです。

大変参考になった1冊でした。

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