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横綱(河本食品) おむすびころりん
2025年1月 岡山駅・新幹線改札内駅弁売場で購入(税込み1200円)
おむすびころりん
・・・・・ナイスミドルが口にするべき言葉では、ない。
ないが、駅弁売場に並ぶ数ある駅弁の中からおむすびころりんを買い求めるには、何らかの意思表示が必要である。
わたくし、指差しによっておむすびころりんを買い求めようとした。
しかし、わたくしが指をさしたポイントが隣に並んでいる駅弁との境界線あたりであったせいなのか、店員さんに
「おむすびころりん」でいいですか???
と聞き返されてしまった。
公衆の面前で、である。
この瞬間からわたくしはおむすびころりんのオジサン(*’▽’) となってしまったのである。
それにしても、である。
なにゆえおむすび弁当ではなく、おむすびころりん、なのか。
こう言っては何だが、岡山駅の駅弁売場にやってくるお客さんの中におむすびころりんという言葉が似合うものなど皆無である。
そもそも、おむすびころりんが似合う客などいるのであろうか。
かろうじて就学前の頑是無い幼児であれば、おむすびころりんなどと舌足らずに注文することも許されるであろうが、むろん岡山駅でおむすびころりんを注文する幼児など皆無である。
この日、わたくしは岡山駅から特急しおかぜに乗車し、松山に移動することになっていた。
以前、松山駅には鈴木商店という駅弁調製元があり、改札内の駅弁売場で醤油めしという名物駅弁が販売されていたのだが、鈴木商店は倒産し、醤油めしのレシピは岡山の駅弁調製元である三好野本店に引き継がれることになった。
松山駅到着は夜半となるため、ホテルで夜食にする醤油めしは売り切れの可能性が高い。
こうした綿密な計算の元、岡山駅での駅弁購入と相成ったのである。
しかるに、おむすびころりん。
だったら別の駅弁を頼めばよいではないかと言われそうであるが、この日のわたくしはおむすびころりんの天むすに強く惹かれてしまったのである。
おむすびころりんの天むすは、えび×2 げそ 青唐辛子
そして、 鶏照焼風 鰆塩焼 根菜揚げ きんぴらごぼう 玉子焼き つぼ漬。
天むすは冷めてもウマく、羞恥の思いで岡山駅で買い求めた甲斐があったことは認めざるを得ない。
それにしても、おむすびころりん。
改名の必要あり、であろう。
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