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名古屋駅の太閤通口の地下に広がるエスカという名前の地下街。

名駅直結の一等地にあるにもかかわらず、そこはかとなく漂う廃頽感。

わたくし的には、新橋駅前のニュー新橋ビル、有楽町駅前の交通会館、そして大阪駅前ビル群に通じるものを感じる。

これらのエリアの主人公はおじさんのサラリーマンである。

若者も見かけるが、あくまで主役はおじさんの、少しばかりくたびれたサラリーマン、なのである。

わたくし、近くに用事があると昼ごはんはこれらのエリアにあるお店に向かうことにしている。

なごむ、のである。落ち着く、のである。

 

 

今回行ってきたのは、エスカにある風来坊というお店。

手羽先の唐揚げというと「世界の山ちゃん」が有名であるが、風来坊が元祖といわれている。

全国区ではないけれど、地元名古屋では知らない人がいない有名店。

エスカには、おじさんがなごめるお店が色々とあるけれど、風来坊もそうしたお店の一つ。

お昼前に到着すると、店内は半分ほどの入り。

家族連れ、わこーど(若人)のカップルなども散見されるが、圧倒的な含有率をほこるのがおじさんのソロ。

みなさん壁際の2人掛けのテーブルに座って、好きなよう時間を過ごしている。

わたくしが案内されたのもそうした壁際の2人掛けのテーブル席。

 

 

さて、注文。

風来坊なので、手羽先マスト。

そして手羽先とは切っても切れない赤い糸で結ばれているビールマスト。

わたくしは外では瓶ビール一択。

風来坊は赤星(サッポロラガー)の大瓶。

先にビールが来たので、一人乾杯!

ビールは最初の一杯だけがウマくて、後は惰性で飲んでいるだけだけれど、昼にその最初の一杯にたどり着けるとウマさ格別、である。

さて手羽先の定食がやってきた。

なんか小鉢なんかも付いてきて、昼めしというより酒のアテ仕様な定食である。

 

 

手羽先とビールは鉄板の組み合わせ。

しばらくして、一つ隣に案内されてきたおじさん、最初定食だけ頼んでいたけれど、周りがみーんなビール飲んでるものだから、辛抱たまらず生ビールを追加で注文していた。

そらそうでしょう。

個々の手羽先だけ食べてビール飲まないなんて、まさに画竜点睛を欠く。

どうでもいいけど、わたくし、画竜をずーっと「がりゅう」と読んでいました。

「がりょう」なんですね、正解は。

 

今回の手羽先もウマかった。もちろん赤星も。

手羽先なんて京都の飲み屋にもあるんだけど、なんか違うの、元祖と。

 

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