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前回に続いて破産手続の開始原因のご紹介です。
即時に弁済すべき債務を弁済できないこと
即時に弁済すべき債務を弁済できないとは、既に履行期が到来している債務を弁済できない状態をいいます。
したがって、将来履行期が到来する債務が弁済できないことが明らかであっても未だ支払不能にあたらないことになります。
また、債務者が相殺・時効の援用・混同等、正当な理由に基づいて支払いを拒絶している場合も支払不能にはあたりません。
一般的かつ継続的に弁済することができない状態
一般的とは、総債務の弁済について債務者の資力が不足していることを指します。
したがって、特定の債務の弁済ができなくても、それが全体的資力不足によるものと判断されなければ支払不能にはあたりません。
かつ、一時的でなく継続的に弁済できない状態であることが必要です。
支払停止
支払停止とは、支払利不能であることを明示的又は黙示的に外部に表明する債務者の主観的な態度を指します。
支払停止自体は破産手続開始原因ではありませんが、支払不能を推定させます(破産法15条2項)。
自然人の場合は、弁護士が債務者の代理人として、債権者に対して、今後破産手続をとることを理由として弁済を停止する旨の通知を行うことが支払停止にあたります。
法人の場合は、営業の廃止(閉店等)、手形が6か月以内に2回手形交換所で不渡りとなって銀行取引停止処分となった場合等が支払停止にあたります。
債務超過
債務超過とは、債務額の総計が資産額の総計を超過している状態をいいます。
債務超過の判断には信用・労力・技能などは斟酌されず、弁済期未到来の債務も債務額に含まれます。
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