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今回は鳥取名物の素ラーメンのご紹介である。

素ラーメンが一躍全国区で知られることになったのは「孤独のグルメ」で紹介されたことがきっかけだと思われる。

確か単行本の1巻に主人公の井之頭五郎が出張先の鳥取市役所の食堂で素ラーメン(とカニの味がしないカニのエキス入りのカレー)を食べる話が登場したと思う。

素ラーメンって、タダの具なしのラーメンだろう、そんなの学生時代によく食べた具なしの袋入りラーメンと一緒だろう、と思っていたのだが、正確なことはよく分からない。

鳥取にはこれまで何度も出かけているので、そのたびに一度食べてみようと思いながら、これまでけっきょく食べずじまいであった。

 

 

今回行ってきたのは素ラーメン発祥のお店と言われている武蔵屋食堂で、鳥取駅から1キロくらい離れている。駅から歩いて向かうと15分くらいかかる。

創業明治45年というから立派な老舗である。

ちなみに、鳥取市役所は移転してしまい、今は市役所の食堂で素ラーメンは提供されていないようである。

昼時にお店に入るとほぼ満席で、ひっきりなしにお客さんがやってくる人気店。

地元と思われるお客さんは職人風が多く、カツ丼や親子丼などのどんぶり飯が人気のようである。

一方でオレのような観光客の多くは素ラーメンを注文している。

素ラーメンは3つの大きさから選ぶことができ、半素ラーメン297円、ふつうの素ラーメン550円、大素ラーメン715円。

 

 

注文したのはふつうの素ラーメン。

隣に座った女子観光客風2人組のひとりは大素ラーメンにおにぎり2個を付けていた。

大きなお世話であるが、

どんだけ食べんねん!! ( ゚Д゚)

 

さて、待つこと10分、オレの素ラーメンが運ばれてきた。

さすがに一切具なしというラーメンではなく、もやし、ねぎ、かまぼこ、 もやし、天かすが確認できる。

ねぎ、天かすはお店の人がのっけるので、客が勝手にねぎ、天かすマシマシはできない。

もしかするとお店の人に言えば増量してもらえるかもしれない。

 

 

素ラーメンのスープであるが、トンコツや鳥白湯といったアブラ系のものではなくて、カツオや昆布でだしを取ったと思われる和風のスープである。

スープをすすると天かすやねぎがもれなく一緒に口中に入ってきて、しみじみとウマい。

和風のスープにもやしが合う。

中太の縮れ麺にスープがほどよくからむ。

 

 

最近はやりのラーメン屋のように、インパクトはないがしみじみウマい。

孤独のグルメで紹介されていなければ、出会うことがなかった素ラーメン。

このラーメンを鳥取で発見した原作者の久住昌之さんはホントにエライ。

 

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