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「食べ放題」とか「大盛」という言葉が心に刺さらなくなってずい分と経つ。

若いころはそうではなかった。

振り返ると、大阪の梅田にあったピザ食べ放題のシェーキーズがオレの食べ放題、大盛人生の幕開け、黎明期であった。

友人と今はもうなくなった梅田のOS劇場なんかに映画を見に行くと必ず立ち寄り、ピザやスパゲッティ、そしてジャケットポテトをそれこそ腹の皮がはちきれるまで貪り食った。

その後も食べ放題の焼肉やしゃぶしゃぶは、オレの外食の定番であった。

思えば20代のころは食べ放題以外の焼肉屋に行った記憶がない。

しかし、年と共にオレの食欲は減退をつづけ、食べたい気持ちが空回りするようになってしまった。

意欲と実際に食べることができる量はどんどん反比例して、いつの間にか「量より質」などと、若いころなら考えられないようなことを言うようになってしまった。

 

ただ、こんなオレでも食べ放題系、大盛系のお店に行くことが何度かある。

弁護修習の司法修習生をオレの事務所が受け入れるときである。

彼らの多くは食べ放題盛り、大盛盛りの20歳代の男たち(ときどき女性もいるけど)。

弁護修習の期間中、オレは修習生と一緒に昼飯を食べに行くので、必然、ご飯の量が多いお店にばかり行くことになる。

 

 

今回行ってきた店は「BASE358(たぶん「ザコヤ」と読む)」。

店の前の黒板なんかに「女子会」なんて文字が躍っていたので、オレには関係ない店として、これまでノーマークだった。

今回、修習生と行く店を下調べしているときに、メニューの前に「鬼」を冠した大盛系の昼飯で有名な店であることが判明した。

事務所からも歩いて2,3分。行かねばなるまい。

 

昼めしどき、修習生を連れて店に入ると、店内はコジャレタ飲み屋風。

店員にカウンター席に案内される。

メニューをひらくと

鬼シリーズ

の文字が躍る。

鬼アジフライ定食と最後まで迷って、注文したのは

鬼エビフライ定食

メニューの写真には数えきれないくらいのエビフライが映り込んでいる。

オッサンがこんな料理頼んで大丈夫か???? ( ゚Д゚)

でも、ここまで(どこまで?)きたら仕方がない。

で、10分ほど待つと運ばれてきました。鬼エビフライ定食。

 

「鬼」の名に恥じない、

エビフライ×10!!! ( ゚Д゚)

オッサンがこんなもの食べたら、ソッコー血管詰まりそうなんですけど??

エビフライ、最初の一本(でいいのか?数えかた)をソースを付けて食べる。

お味のほうは、まあ、ふつーです。

お次の一本はマヨで。

なんか物足りないので、マヨソースで食べる。もはやオッサンが食べるものではない。

エビフライときどき、白ごはん。ときどき、お味噌汁。

 

 

エビフライが延々とつづく。エビフライロード。

食べても食べてもエビフライ・・・ ( ゚Д゚)

途中から、もはや修行。

でも、近くに座っている20代に見える女の子はフツーにエビフライ定食食べている。

そうか、このお店のエビフライ定食が修行なのはオッサンだけなんだ。

オレだって若いころならフツーに食べることできたな、きっと。

 

それでもって、なんだかんだ言ったけど、エビフライ定食完食。

鬼エビフライ定食、エビフライ10本でご飯、みそ汁、小鉢なんかがついて1000円はやっぱりお得。

オレが若かったら週一で通う店だな。

 

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