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数ある食べ物の中でも、自分にとって中毒性の高い食べ物ナンバーワンは鰻。
そう、ウナちゃん。
かの天下の美食家北大路魯山人も鰻が大好物だったらしい。
それでも毎日食べると飽きるので、鰻は三日に一度くらいがちょうどいいと言ったとか、言わなかったとか。
魯山人のこうした物言いはホントに鼻につく (-_-)
何言ってんだタニシ男。
オジサンもいろんなことが許せば食べたいよ鰻!三日に一度!!
でも、財布とか、体重とか、プリン体とか、脂質とか、血圧とか、色んなことを考えると三日に一度鰻を食べるなんてできない。できるわけがない。
せいぜい月に一度か、二度。
オジサンの場合、月に二度も鰻を食べると、その後しばらくは、あ~分不相応な贅沢をしてしまった~血圧・尿酸値に悪影響を与えてしまった~と罪悪感に苛まれる。
若いころなど、鰻屋で鰻を食べるのなんて、年に一度あるかないか。
オジサンになってから鰻屋に20代くらいの若いやつが平気で入っていくのを見ると、やられたなあと思ってしまう。理由はよく分からんけど。
さて、鰻を三日に一度という叶わぬ夢の話はこのくらいにして、オジサンの中毒性の高い食べ物ナンバーツーはソースかつ丼。
ただし、ソースかつ丼ならどこでもいいわけではなく、神戸・三宮に本店がある吉兵衛のソースかつ丼一択。
こちらの方は、少なくとも財布には優しい。
並盛一杯で800円程度だから、まあ、オジサンでも大丈夫。
ただ、体重問題、プリン体問題、脂質問題、血圧問題といった健康に関する諸問題はソースかつ丼の場合も残る。
そんな時は吉兵衛のカウンターに座って周りの客を見渡してみる。
見渡してみると、見事に原因と結果がカウンターを埋め尽くしている。
カロリーの高いかつ丼ばっかり食べるから(原因)、そんなデブになるんだよ(結果)といった若者やオジサンが多数。
自分より一回り、いや、二回りは腹の出たオジサンを横目に見て、
あのおデブに比べれば自分なんてぜんぜん大丈夫 (*´ω`)
エブリシング・オーケー!!!
なんて思いながら食べるソースかつ丼は一段とウマい。安心感がある。
もちろん、吉兵衛に入る若い奴をみても、やられたなあ、なんてこれっぽっちも思わない(当然か)。
ただ、吉兵衛のカウンターに置いてある容器からタクアンをいくつとるのかというタクアンの数問題は悩ましい。
容器にはトングが備え付けられているので、タクアンを一切れにしようが、十切れ食べようが客の自由。
オジサンの場合、こうしたシチュエーションはホントに困る。
内心ではタクアン十切れくらい食べたいなあと思いつつ、ナイスミドルなので(自分ではそう思っています。自分で思わないと誰も思ってくれないから仕方ない)、体面とか世間体も気になる。ついでにいうと塩分だって気になる。
ドンブリが運ばれてきたときに取るタクワンの3、4切れ。これは当然の権利なのでオジサンも堂々としている。塩分だって許容範囲。
しかし、ソースかつ丼を半分くらいまで食べ進み、最初に確保したタクアンが無くなった後に補給するタクアンの2、3切れを取るときにはどうしたって少しおどおどしてしまう。
塩分もレッドゾーン突入か。
そしてフィニッシュ。ソースかつ丼もタクアンもすべて食べ終え、最後に何かこの口中をリフレッシュするために所望するタクアンの1、2切れ。
このころになると、店員に「あのオジサン(自分のこと)、いったい何個タクアン食べるんや」と思われていることをひしひしと感じるので、最後のタクアン確保はどうしても店員がこちらを見ていない「スキ」を突く形で敢行されることになる。
時々急に振り返った店員と目が合って気まずい思いをすることもあるけど、ここまで来たら開き直るしかない。
塩分だってメーター振り切ってるんだから、もう
何も怖いものなし \(゜ロ\)(/ロ゜)/
このように、吉兵衛に行くと何かと気ぜわしく、神経をすり減らすこと度々なのであるが、それでもソースかつ丼を食べに行ってしまうのである。
おしまい。
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