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再婚相手の連れ子との養子縁組

 

連れ子がいる者と結婚する場合、その連れ子と養子縁組をすることがあります。

連れ子のいる男性と女性が結婚するときに、男性の連れ子と女性が養子縁組をするようなケースです。

 

養子縁組をしないと、妻と夫の連れ子は他人のままです。

夫が亡くなって妻が財産を相続した後、その妻が亡くなると、妻が残した相続財産を子は相続することができないなどの問題が起こります。

 

養子縁組は、養親となろうとする者と養子となろうとする者の合意に基づく養子縁組届を届出ることで成立します(民法799条・739条)。

なお、養子となろうとする者が15歳未満の場合は、法定代理人が本人に代わって縁組の承諾をすることができます(民法797条1項)。

 

養子縁組が成立すると、養子は養親の嫡出子としての身分を取得します(民法809条)。

したがって、養親である妻が亡くなると、嫡出子である養子がその財産を相続することになります。

 

離婚と養子縁組

 

相手の連れ子と養子縁組した夫婦が離婚する場合、夫婦が離婚しても連れ子との養子縁組は自動的に解消されません。

したがって連れ子と養子縁組した人が亡くなると、養子である連れ子が相続人となります。

 

そこで連れ子と養子縁組した人が離婚するときには、連れ子とも離縁するのが一般的です。

当事者は協議で離縁でき、養子が15歳未満の場合は養親と養子の離縁後に法定代理人となる者の間で協議により離縁できます(民法811条)。

 

しかし、協議により離縁できない場合は、離縁調停を申立てることになります。

さらに調停でも離縁できないと裁判によって離縁することになります。

 

離縁の訴えを提起できるのは、

①他の一方から悪意で遺棄されたとき。
②他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。
③その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。
に限られます(民法814条)。
養子縁組は簡単にできても、離縁はなかなかできないことがあります。
連れ子と養子縁組する際にはその必要性を検討する必要があります。
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