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前からず~と行きたかったけど、行けなかった大甚の本店に行ってきた。
なんせこちらのお店、名古屋の酒呑みならみんな知ってる銘店(たぶん)。
創業は1907年(明治40年)というから100年以上続く老舗。
お店のことを初めて知ったのは今から20年以上前。
太田和彦さんの著作で素晴らしいお店と紹介されていたので、いつかは行ってみたいと思っていた。
いつかはクラウン、ではなく、いつかは大甚・・・
その後、名古屋を訪問する機会は数知れずあったが、なかなか訪問する機会が訪れずこの日にいたってしまった。
さて、この日は栄で夕方の4時過ぎに仕事が終わった。
食べログで大甚の開店時間を調べてみると、ちょうど4時からになっている。
大甚のある伏見は、栄から名駅に戻る途中に立ち寄ることができる。
食べログの地図を頼りに白川公園の北を西に進み、伏見通を超えると御園座。
御園座を尻目に見て伏見通を北上し、広小路の交差点を左に曲がると(西に向かうと)大甚が見えてくる。
初大甚。もすこし古色蒼然たるお店を想像していたが、外観は(失礼ながら)普通の居酒屋。
こんなものかと暖簾を潜るとお店の印象が一変する。
ド昭和。そんな言葉はないかもしれんが、昭和、である。
外からは気づかなかったが1階の大テーブルはほぼ満員。
グループ客は2階以上に案内されている様子。
相席当然のシステムで、カタコトの日本語を操る店員の女の子に案内されて、50歳がらみオヤジ×30歳がらみの女性1組、40歳くらいのオヤジ1名のテーブルに案内される。
飛沫拡散を防止するため、テーブル上はパーテーション代わりにメニューがタテに置かれている。
案内してくれた女の子からお店のシステムのレクを受ける。
お酒はテーブルで注文し、料理は大テーブルに置いてある作り置きを自分の好み見合わせて適宜ピッキング。焼き物などは別途注文できるとの事。
さっそく加茂鶴1合を冷や(常温)で注文し、料理を見繕うため大テーブルに移動。
大テーブルには10種類(20種類以上か)以上の料理が予め小鉢や皿に盛り付けられている。
大テーブル全体を覆うコロナ対策用のビニールシート。
そのシートをよけて小鉢をとろうとすると、大テーブル担当の女の子から料理を選べば別に調理したものを提供すると案内される。
料理は、鶏レバー煮、若竹煮、そしてつぶ貝にした。
料理を指さすと中国語でオーダーが通り大テーブルに置いてあるのと同じ料理が提供される。
料理は店員さんがテーブルまで運んでくれた。
さっそく若竹煮をひと口。筍のかすかなえぐ味が加茂鶴を誘う。
つづいて鶏レバー煮。冷めているとタレの味よりレバー本来の味が味わえて、こちらもグッド。
鶏レバーも加茂鶴を誘う。引く手あまたの加茂鶴、ここでもう一合追加注文。
最後につぶ貝。爪楊枝で身を殻からほじくり出す楽しみ。酒飲みの手慰みにちょうどいい。
味は少し濃いめで、つぶ貝の加茂鶴吸引力はハンパない。
ところで、同じテーブルに座っている中年男女のカップル。
会話の内容から職場の上司(男)と部下(女)であることが分かる。
男が途中から自分の人脈自慢。
〇〇県知事の側近は自分とよく飲みに行く・・・〇〇というクラブでしょっちゅう〇〇さん(日本一の自動車会社の役員らしい)と一緒になる・・・
部下らしい女、そんな男の自慢話にいちいち大げさに驚く(へ~〇〇さん(男のこと)すごい~)
そうであった、バカップルに年齢制限はないことを忘れていた。
それでも最近は年のせいか、飲み屋で漏れ聞こえてくる他人の自慢話を楽しめるようになった。
若い時はただ鬱陶しいだけだったのに。
バカップルの話をもう少し聞いていたかったが、ここは名古屋。
新幹線に乗って京都まで帰らなくてはならない。
一時間ほどの滞在時間、太田和彦さんが大甚をあれほどまでに推す理由が少しだけわかった気がする。
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