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ビル診
勤務医が開業する場合、親が戸建てで開業していたといったケースを除き、テナントを借り手開業することになります。
このビルの一角を借りて開業するスタイルを、ビル診療所を約して「ビル診」といったりします。
ビル診はさらに、①オフィス仕様のテナント物件を借り受けて内装を手直しする、②スケルトンで物件を借り受けて一から内装する、③医療モールで開業する、の3つのケースがあります。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、開業に際してはそうしたメリット・デメリットを予め知っておく必要があります。
①オフィス仕様の物件
オフィス仕様の物件とは、天井・壁・床がすでに出来上がっており、エアコンなども設置され、後は電話さえ設置すればオフィスとして使用できる状態になっているものです。
名前のとおり、その部屋をオフィスとして使用する場合には一番適していますが、端的にいってクリニックとして使用するには向いていません。
クリニックの内装には室数が多いという特徴があります。
室数が多くなると仕切りが増え、室数に合わせた照明や空調が必要となります。
オフィス仕様の物件を借り受けると、改めて内装を一から手直しする必要が出てきます。
また医療機器を使用するときに必要となる高圧電流もオフィス仕様では対応できません。
②スケルトン
一見費用がかかりそうなスケルトンですが、オフィス仕様と違って内装を作り替えることなく、最初からクリニック仕様にすることができます。
また、スケルトンの場合、区画内に排水設備が設けれていることが多く、簡単な手洗い等であれば比較的自由に配置を決めることができます。
ただ、スケルトンの場合、内装を一から作り上げていく必要があるため、いかにしてそのコストを抑えることができるか、工期を何処まで短縮できるのか、がポイントとなります。
③医療モール
医療モールでは、他の診療科目との相乗効果によって集患が期待できます。
もちろんクリニック仕様のため、比較的自由に内装を決めることができます。
注意点としては、企画会社によっては内装業者や医療機器メーカーを指定している場合があるため、そうした制約があるのか予め確認しておく必要があります。
またワクチン接種等で他の診療科目のクリニックと患者の奪い合いが起こることがあるため、場合によっては診療範囲を予め調整しておく必要があります。
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