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減価償却費の取扱い
減価償却とは、時間の経過や使用によって価値が減少する固定資産を取得した際、取得した年に全て費用計上するのではなく、耐用年数に応じて費用を分散計上する会計処理の方法です。
例えば、仕事に使う車を購入した際、車は買った年だけではなく、何年も仕事につかえます。
そこで普通車の新車を購入した場合などは、その耐用年数の6年にわたって費用計上をします。
しかし、上記事例で車を一括で購入した場合、お金が出ていくのは購入した年だけで、あとの5年間は実際には支出がないのに費用が計上されることになります(実際の減価償却の計算では月割で金額を算定します)。
そこで自営業者の年収の算定においても、確定申告書の「課税される所得金額」に減価償却費を加算すべきではないかが問題となります。
この問題については、上記事例のように減価償却資産購入時に代金を全て支払っている場合は、その後に実際の支出がないので減価償却費を「課税される所得金額」に加算して年収を求めます。
一方で、ローンで減価償却資産を購入するなど、計上された減価償却費に見合った支出が実際にある場合には、「課税される所得金額」に減価償却費を加算しないで年収を求めることなります。
したがって、自営業者の年収の算定における減価償却費の取扱いについては、実際の支出があるか否かをしっかりと確認する必要があります。
自営業者が意図的に収入を減らしている可能性がある場合
自営業者が義務者の場合、婚姻費用や養育費を低額にするため、意図的に自らの給料を低くすることがあります。
こうした場合、義務者の生活費は必要経費に振り替えられている可能性があります。
そこで、自営業者の確定申告書の提出を求めた上で、必要経費の内容について説明を求め、給料が不当に低くなっていないか確認を行うことになります。
もっとも、義務者が確定申告書の提出を拒んだ場合は、それ以上の追及が困難となることもあります。
したがってこうした資料は、別居するまでに入手しておく必要があります。
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