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未だ終息の気配のないコロナであるが、これまでインバウンドの観光客が大挙押し寄せて地元の人間が近寄れなかったお店に行けるようになった。

そんなお店の一つが京都の寺町商店街にある「天丼まきの」。

「まきの」はトリドールが運営するチェーン店で、神戸の三宮センタープラザ地下にある「天ぷら定食まきの」に初めて行ったのはずいぶん昔。

揚げたての天ぷら定食が1000円と少しで食べられるので贔屓にしてきたが、唯一の難点がいつ行っても店先に行列ができていること。

センタープラザの地下にある人気があるお店は昼時に行列ができることは珍しくないが、「まきの」の行列はとにかく長~い。

したがって行列に並ぶ時間のある時しかセンタープラザで「まきの」の天ぷら定食にはありつけない。

 

 

そんな「まきの」が数年前に京都の寺町商店街の中にお店を開いた。

京都のお店は天ぷら定食ではなく天丼オンリーの「天丼まきの」。

お店が開かれたのを知って、そのうち行ってみようと思っているうちに観光客が店の前に行列を作るようになった。

寺町商店街は事務所から比較的近いのでよく通るのだが、本当にいつ行っても行列ができていた。

店の前を通りながら行列を見てみると、そのほとんどがインバウンドの観光客で、皆同じようなカートを従えて順番を待っている。

お店の意図は分からないが地元の客などお呼びでない、といった雰囲気なのである。

そんな「天丼まきの」もコロナには勝てなかったのか、コロナ自粛の後久々に開いたお店の前を通るとお店の中に客の姿はなかった。

 

 

そこで満を持して「天丼まきの」に行ってみることにした。

お昼の12時過ぎにお店に入るとカウンター奥の席に男女2人の先客あり。

愛想のいい着物姿の店員さんに案内されて天ぷらを揚げる鍋の真ん前の席に座る。

メニューを見ると料理は天丼がメインで、冷や汁などの季節限定のサイドメニューが選べる仕組みになっている。

注文したのは「天丼 ロ」。

天丼は990円の「天丼 イ」、1,250円の「天丼 ロ」、1,450円の「天丼 ハ」のほか、1,690円の「大海老まきの天丼」なんかもある。

注文が通ると早速板前さんが目の前の鍋で種を揚げはじめる。

 

 

他にお客さんがいないこともあってか、注文してから5分と少しで「天丼 ロ」が運ばれてくる。

天ぷらの種は大穴子、海老、イカと小柱のかき揚げ、玉子、海苔、ししとう、えのき。

天ぷらが大きく丼からはみ出しているので、店員さんのアドバイスに従い丼のふたを皿代わりにして天ぷらを一旦移してから食べることにする。

まずは揚げたての海老天。あつあつをハフハフ言いながら食べる。

そして一匹丸ごと揚げられたあなご。

あなご自体が大きいのと、衣でかさが増しているので食べずらい。でもこんな食べずらさ大歓迎。

イカと小柱のかき揚げと食べ進み、最後はやはり玉子の天ぷらでフィニッシュ。

ほかも「まきの」のお店でも玉子の天ぷらは最後までとっておいて、フィニッシュでご飯の上で突き崩して食べることを店員さんがすすめている。

天丼でも丼に少し残ったご飯の上で玉子の天ぷらを突き崩すと中から黄身がとろ~りとご飯の上に広がる。

そこの少したまった天つゆと混ぜて食べると、いや、もう、さいこう、である。

いや~満を持して食べたまきのの天丼、うまかった。

ごちそうさんでした。

 

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