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監護権とは

 

監護権とは、未成年者の子が一人前の社会人となるように保護監督し、教育を受けさせる権利義務のことです。

監護権者を決めるにあたっては、子の利益を最も優先して考慮すべきとされています。

(民法766条1項)

したがって、できるだけ子の意思が尊重されるべきであり、家庭裁判所においても、子の意思を把握するように努めることが求められ、審判にあたっても子の年齢や発育の程度に応じて子の意思を考慮すべきとされています。

(家事事件手続法65条1項)

 

子が強い拒絶反応を示す母を監護権者にしてできるのか

 

過去に5歳の子が家庭裁判所調査官立会いの下母親と面会した際、母親に対して強い拒絶反応を示したケースで母親を監護権者にできるのか争われた事件がありました。

 

このケースでは、父親が母親に無断で子を連れて自宅を出ました。

母親は子の引渡を求める審判と、その審判前の保全処分の申立をした上で離婚訴訟を提起しました。

地方裁判所は子を母親に引き渡す仮処分審判を行い、これに対する父親の抗告を高等裁判所は棄却しました。

しかし、父親は裁判所の決定に従わない旨母親に伝えたため、母親は人身保護請求の申立をしましたが、これは最終的に却下されました。

こうした中で実施された面会調査で、子が母親に対する強い拒絶反応を示したのでした。

 

裁判所は、子の拒否的な態度は、これ以上両親の不和に巻き込まれて不安定な状態になりたくないので、ともかく現状の変更は望まないという気持ちの表れとして了解することができるとして、子が拒否的な態度を示しただけでは母親を監護権者不適格と判断することはできないとしました。

(東京高決平成11年9月20日家月52・2・163)

このように、子が5,6歳の場合は周辺の影響を受けやすいことから、母親に拒絶的な態度を示したとしても、これを直ちに子の意向として重視することはできないと判断されました。

 

したがって子が幼少の場合、監護権者等の決定における子の意向の考慮の程度は限定的になると思われます。

 

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