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それにしても目当ての店が見つからない。

スマホ片手に大阪駅前第四ビルの地下を行ったり来たり。

メールや電話は普通にできるのに、なぜか地下に入るとGPSの精度がガクッと落ちる気がする。

名前に惹かれて行ってみることにしたのは「ひもの野郎」というお店。

けっきょく地下を10分ほどうろうろしてどうにかお店にたどり着いた。

先客は男性3人、すべてカウンター席で食事をしている。

先客に倣ってカウンター席に腰を下ろすと、すかさず店長格の男性店員から「今日の日替わりは、ほっけの開きで～す」と声が掛けられる。

タイミングがいいので、じゃ日替わりで、と注文してしまう。

この後、食事が終わるまでに10人以上の客が来店したが、店員の声掛けのタイミングがいいのか、みんな常連客で他の定食に飽きているのか、なんと全員が日替わりを注文していた。

さて、わがほっけの開き定食も10分ほどで運ばれてきた。

ご飯は茶碗で提供され、量はリーマン御用達のお店としてはかなり少量。

あと小鉢が3つと大根おろし、そしてみそ汁。

名前に惹かれて入ってみたが、かなり健康志向のお店なのである。

ふだん昼めしに焼き魚なんて食べないので、ほっけの開きが新鮮。

見た目は地味なほっけであるが、その味に滋味を感じる。

ご飯はお代わりできるらしいが、誰一人お代わりをしていない。

カレーだのラーメンだの高脂質、高カロリー、大量プリン体摂取のリーマン昼食にこの店を週一でローテに組み込むだけで体内環境が幾分でも改善できる（気がする）。

ひもの野郎はリーマンの昼めし休肝日とでもいう位置付けの店だったのである。

日替わり700円なり。ごちそうさんでした。

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