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JR川内駅から歩いて10分ほどのところにイイ感じで古びた中華料理屋さんがある。

お店の名は「頤和園飯荘」というのだが、この名前を果たして何人の人が読めるのだろうか。

自分ももちろん読めなかったが、ネットで調べて「いわえんはんそう」と読むことが判明した。

名前のことはともかく、中国人のご夫婦が経営する地元では評判のお店である。

いつものように食べログで調べてからお店に向かったのだが、担々麺が評判らしい。

自分も担々麺を頼もうとお店の暖簾をくぐったのだが、メニューを見てボリュームがありそうな定食系に方向転換することにした。

注文したのは「麻婆豆腐・若鶏モモ唐揚セット」735円なり。

そして若鶏モモ唐揚がのどに詰まるのを防止するためのビールも注文する。

定食とビールを待ちながら改めて店の中を見回すと、まるで田舎の親せきの家に遊びに行ったかのようなのどかな雰囲気が漂っている。

ついつい寝っ転がってテレビでも眺めたい気持ちになる。

のんび～り料理を待っていると、やがてお客さんが1組、2組とやって来て店内ほぼ満員。

注文から10分ほどして定食が運ばれてきたので早速箸をつけると、麻婆豆腐がピリ辛でビールにあう。

唐揚げももちろんビールにあう。

生まれて初めてやってきた薩摩川内市で入った中華料理屋での昼食。

おそらくわが人生でこのお店を再訪することは、ない。

そんなことを考えながら食べていると、麻婆豆腐に旅情を感じる。

定食を食べ、ビールを1本空けるとまんぷくである。

店内も混んできたので早々に会計を済ませ店を出る。

最初、名前を読むこともできなかった頤和園飯荘、ごちそうさんでした。

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