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強制調査とは

 

強制調査とは、国税通則法第11章「犯則事件の調査及び処分」に基づき、国税犯則取締法に基づいて国税局査察部が行う、不正な手段を使って故意に税を免れた犯則嫌疑者の責任を追及し、正当な税を課すほか、刑罰を科すことで適正・公平な課税の実現と申告納税制度を維持するための税務調査のことです。

 

すなわち、大口・悪質な脱税者を対象に、犯則事件の調査を目的として、国税局の国税査察官によって行われる強制調査のことです。

 

一方で任意調査とは、一般の納税者を対象に、申告漏れの調査を目的として、税務署職員(大口案件・複雑案件については、国税庁資料調査課が担当することもあります)よって行われる調査のことです。

 

強制調査の実績

 

国税庁によると平成29年度の査察実績はつぎのとおりです。

【着手・処理・告発件数、告発率】

 

平成29年度において査察調査に着手した件数

・・・20件

平成29年度以前に調査着手した査察事案について、平成29年度中に処理(検察庁への告発の可否を判断)した件数

・・・19件

 

そのうち検察庁に告発した件数

・・・15件(告発率78.9%)

 

【脱税額】

平成29年度に処理した査察事案に係る脱税額

・・・12億円

 

そのうち告発分

・・・10億円(告発した事案1件当たりの脱税額 66百万円)

 

【業種】

平成29年度に告発した査察事案で多かった業種は、「建設業」、「人材派遣業」が各2件。

【査察事件の一審判決の状況】

 

平成29年度中に一審判決が言い渡された件数は14件で、全てに有罪判決が出されました。

 

参考 国税庁「平成29年度 査察の概要」

 

脱税額の状況

 

総額―総額1件あたり―告発分―告発分1件あたり(単位:百万円)

 

平成25年度 2,014-101-1,819-130

平成26年度 1,449-91-816-102

平成27年度 1,062-56-703-70

平成28年度 1,672-76-1,231-88

平成29年度 1,178-62-995-66

 

参考 国税庁「平成29年度 査察の概要」6参考計表(2)脱税額の状況

 

国税庁の資料で見ると、強制調査の対象となるかについては、脱税額が1億円前後が目安となるようです。

 

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