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弁護士・税理士の事業承継セミナー@大阪上本町 相続と預金の引出し(預金の仮分割の仮処分)

今回の相続セミナーの会場は大阪の上本町。

 

烏丸から阪急で梅田に出て、東梅田から大阪メトロ谷町線で谷町九丁目、そして5分ほど歩いて相続セミナーの改造であるメガバンクの上本町支店に到着である。

 

今回は法人オーナーの参加が多いため、自社株を始めとする事業承継を意識した話を90分ほどさせてもらった。

 

さて今回は、相続における預金の引出について、である。

 

相続財産としての預金債権は、2016年12月に最高裁判例が変更されるまで、可分債権として相続開始と同時に相続人が法定相続の割合で相続するとされていた。

 

したがって、預金債権は相続人全員が同意するなどの事情がない限り、遺産分割の対象にならなかった。

 

しかし、上記判例変更により、預金債権は遺産分割の対象となったため、遺産分割が終了するまで相続人が預金を引き出すことはできなくなった。

 

その結果、遺産分割が終わるまで、被相続人の預金は、被相続人にかかった医療費の支払や葬儀費用、そして相続税納税に使えなくなったのである。

 

こうした事態に手当てをするために民法の相続法に新たな条文が付加された。

 

(遺産の分割前における預貯金債権の行使)

 

909条の2

 

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の3分の1に第900条及び第901条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。

 

ここで「法務省令で定める額」とは1口座あたり150万円とされている。

 

そこで、各共同相続人は、

 

① 《1口座当たり150万円

 

② 《各口座残高に対する相続分の3分の1

 

上記①、②いずれか多い額の預金を引き出すことができることになったのである。

 

もっとも、上記引出限度額では相続税などの納税には対応できない可能性がある。

 

こうした場合は、家庭裁判所に対して仮分割の仮処分(家事事件手続法200条3項)を申立てることが考えられる。

 

この手続きは、「遺産分割の審判又は調停があった場合において」、預金を仮に分割する必要性があり、他の共同相続人の利益を害することがないと認められる場合に、家庭裁判所が預金の仮分割を認めるというものである。

 

いずれにせよ仮分割の仮処分を利用する場合には相当な時間が必要となるため、早めに弁護士等の専門家に相談することをお勧めする。

 

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