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弁護士・税理士の相続・事業承継・研修@夙川 財産管理等委任契約・任意後見契約・尊厳死宣言

この日は相続遺言セミナーの講師を務めるために兵庫県西宮市の夙川に行ってきた。

セミナーの内容は、高齢者の財産管理と介護に関する問題とその対策。

遺産分割対策として、遺言作成と生命保険を活用した代償分割。

相続税対策として、不動産の有効活用と生命保険を活用した生前贈与などなど。

 

 

一昔前、相続対策といえば当人が亡くなった後に起こる問題に備えるというのが中心だった。

しかし、人生100年時代、生前に起こりうる問題に備えることの重要性が認識されるようになってきた。

 

そこで今回は生前に起こりうる問題への備えとして生前三点契約書の解説。

まず、加齢や傷病により身体能力が低下した場合に対する備え。

 

1 財産管理等の委任契約書

身体能力が低下して寝たきりになると、金融機関に出かけて年金を受け取ったり、支払いを済ませたりといったことができなくなる。

現在、ネット決済が一般的になってきたが、一般的な高齢者ではそれも難しい。

 

こうした事態に備えて作成しておきたいのが「財産管理等の委任契約書」である。

頭がしっかりしているのであれば、必要なのは当人の依頼に基づき諸手続きを代わりに行ってくれる人である。

しかし、諸手続きを代わりに行ってもらう際に口約束では心配である。

また、その都度委任状を作成するのも煩雑。

そこで信頼できる人との間で「財産管理等の委任契約書」という包括的な委任契約書を作成して財産管理のお手伝いをしてもらうのである。

 

2 任意後見契約

判断能力(認知機能)が低下すると、本人が適切な財産管理を行えなくなる。

そこで、こうした事態に備えて信頼できる人との間で任意後見契約を結んでおく。

 

本人の判断能力低下後、家族などの申立てにより家庭裁判所が成年後見人を選任する法定後見制度もあるが、本人にすれば誰が成年後見人に選任されるのか分からない。

また実際に家庭裁判所で選任される成年後見人の7割以上が弁護士や司法書士といった専門職の後見人であるため、報酬の支払も必要となる。

 

そこで信頼できる人(例えば子ども)その間で予め任意後見契約を結んでおいて、万一、判断能力が低下した際は、その人に財産管理をお任せできるようにしておくのである。

任意後見契約は公正証書で作成する必要がある。

 

費用は、

公証役場の手数料

1万1000円(証書の枚数が法務省令で定める枚数の計算方法により4枚を超えるときは、超える1枚ごとに250円が加算される)

法務局の印紙代

2600円

法務局への登記嘱託料

1400円

書留郵便料

約540円

正本謄本の作成手数料

1枚250円×枚数

 

3 尊厳死宣言書

事故や病気で脳死状態になったらどうするのか。

個人の価値観が全面的に出てくる問題であるが、仮にそうした状態になったら過度の延命措置は不要と考えるのであれば尊厳死宣言書を作成しておく。

 

尊厳死宣言書の内容は、①尊厳死を希望する意思表明、②尊厳死を望む理由、③家族の了解をえていること、④医療関係者に対する免責、⑤尊厳死宣言書が心身に故障がない状態で作成されたことの表明、である。

尊厳死宣言書の具体的な作成方法については、一般財団法人日本尊厳死協会のホームページに詳しく紹介されている。

https://www.songenshi-kyokai.com/living_will.html

 

また、尊厳死宣言公正証書については、日本公証人連合会のホームページが詳しい。

http://www.koshonin.gr.jp/business/b06

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