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【あの会社はこうして潰れた】 帝国データバンク情報部 藤森徹

2017年 日本経済新聞出版社

 

前にもこのブログに書いたが、弁護士として破産事件に関わるのは破産者側の申立代理人、あるいは裁判所から選任を受けた破産管財人として。

いずれのケースも、破産(支払不能となること)に至った後、破産者(個人、法人)の破産に至る原因を調査し、債権債務を整理し、必要に応じて債権者に配当を行う。

それなりの数、破産者の申立代理人、あるいは破産管財人を務めてきたが、当然ながらすべての破産事件のごくごく一部。

 

本書では、破産した企業をケースごとに分類し、破産に至った原因を分析している。

構造変化に呑まれて破産に至ったケース、老舗企業が破産に至ったケース、ベンチャー企業が破産に至ったケース等々。

著者の藤森さんは帝国データバンクで破産を扱う情報部において25年間企業取材を行ってきたベテラン(本書刊行当時)。

本書で紹介されている事例には、破産以外にも民事再生の適用を受けたケースもあるため、登場する企業すべてが「潰れた」わけではない。

しかし、破産、民事再生、いずれのケースも丁寧な取材で破産に至った原因を紹介・分析されており、破産事件を扱う弁護士として大変参考になった。

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