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【御社の寿命 あなたの将来は「目利き力」で決まる!】

帝国データバンク情報部+中村宏之 2015年 中公新書ラクレ

 

弁護士をしていると倒産事件(法的には破産や民事再生等)とお付き合いすることが少なくない。

自分の場合は圧倒的に破産事件とのお付き合いが多い。

時には裁判所から指名された破産管財人として、時には破産者の申立代理人として、破産事件とお付き合いさせてもらうことになる。

これまで破産管財人として破産事件に携わった件数は20件以上。

破産者の申立代理人として破産事件に携わったのはその3倍ほどか。

いずれの事件も弁護士としてやるべき業務はある程度定型化されており、慣れれば不遜な物言いをすればそつなく事件を処理することができる。

 

しかし、当然ながら当事者(破産者や個人の債権者など)にとっては人生の一大事。

破産者にとっては、免責(債権者から借金の返済を請求されなくなること)が得られるか否かは死活問題。

他方、損金で処理できる金融機関はともかく、個人の債権者にとっても破産者に免責が認められるか否かは大問題である。

本書では、その分野でのリーディングカンパニーである帝国データバンク情報部が、過去の事例を紹介しながら倒産に至る企業を判別する「目利き力」の磨き方を解説している。

どのような兆候があれば要注意なのか。

調査員の経験を基にして分かりやすく解説している。

破産事件に携わる弁護士として大変参考になった一冊である。

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