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遺言書の検認とは、

「遺言書の保管者が相続開始後遅滞なく提出した遺言書について家庭裁判所がその存在及び内容の確認をする、遺言書の一種の保全手続」

のことです。

(有斐閣「法律学小辞典」)

 

遺言書の検認は、公正証書以外のすべての遺言で必要となります。

検認を終えると、家庭裁判所が遺言書に検認証書が付してくれます。

 

この検認証書がないと被相続人の預貯金の解約等、相続手続きを進めることができません。

 

検認を行うには、予め家庭裁判所に相続人目録等を添付した検認申立書を提出しておく必要があります。

申立をしてから、1~2か月後に検認が実施されることが多いようです。

 

検認当日、家庭裁判所の遺産分割係等に出向くと、検認を行う部屋に案内されます。

しばらく待つと裁判官と書記官がやってきて、裁判官から検認の進め方、検認手続きと遺言書の有効無効は関係がないこと等の説明がなされます。

 

次に裁判官が、遺言書が入った封筒をハサミで開き、遺言書を取り出します。

 

その作業中、どのような封筒に封入されれいたのか、どの個所に押印がなされているのか、遺言書にはどのような紙が使用されているのか等を口頭で読み上げ、それを逐一書記官が筆記していきます。

 

一通り遺言書の形状の確認を終えると、裁判官は、相続人に対して遺言書の遺言作成者の筆跡や印鑑を指し示し、見覚えがあるのか等を確認していきます。

 

このやり取りについても書記官が逐一記録した後、裁判官が手続き終了を宣言して退出します。

その間おおよそ20~30分。

 

裁判官退出後、書記官がコピーすると言って遺言書をもって退出し、しばらくすると書記官が検認証書を付した遺言書を持ってきてくれます。

 

家庭裁判所や申立の時期によって検認までに要する時間は異なりますが、検認はおおよそこうした手順で行われます。

 

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