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【楽しく学べる「知財」入門】 稲穂健市 2017年 講談社現代新書

 

知財、正直いって非常に弱い分野。

いつかしっかり勉強しようと思って今に至っている。

そこで「楽しく学べ」そうな本書を手に取った。

 

帯の装丁がいい。

「「C」に著作権はあるのか?」として広島東洋カープの「C」、中央大学の「C」、シンシナティ・レッズの「C」、智弁学園和歌山高校野球部の「C」が並べてある。

 

中身も帯に負けていない。

最初に知財の基本知識のおさらい。

知的財産権とは、著作権、そして特許権・実用新案権・意匠権・商標権からなる産業財産権と、不正競争防止法による保護などに分類される。

その上で、著作権等の各論の紹介。

 

こう書くと全然楽しくなどなさそうであるが、本書は知財に興味を持ってもらうため、一工夫も、二工夫もされている。

例えば、三越の包装紙には著作権が認められるが、高島屋のものには認められない。

また、「倍返しだ!」に著作権は認められないが、「ファイト―、イッパーツ」や「おーいお茶」は音商標として保護されている。

などなど、素人が聞くと、つい「なぜ?」と理由を聞きたくなる興味深い事例が多数紹介されている。

 

本書は、知財の入門書としては出色の出来ではないかと思う。

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