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6月某日、昼時に八重洲地下街を通りかかるとアルプスの前に魅惑的なポスターが見える。

「本日BIGマンデー ビッグカツ500円」

 

 

こんなポスターを見れば入らざるを得ない。

早速食券を求めてカウンター越しにビッグカツカレーを注文。

 

昼時のアルプスは大抵満席で、客はカレーを載せたトレーを持って席が空くのを待つことになる。

客が待つ場所は店によって厳格に決められており、その場所から客が少しでも逸脱すると店のおばちゃんから叱責が飛ぶ。

 

もちろん自分ほどのアルプスベテランはおばちゃんから叱責を受けることなどない。

この日は5分ほど待って着席を許される。

さっそくビッグカツカレーをいただくことにする。

 

 

さてこのビッグカツカレーの「ビッグ」であるが、客の期待としては「カレー」の方ではなく「カツ」にかかってほしい形容詞である。

しかしながらこのカツ、「ビッグ」と言い切るには躊躇を覚える大きさである。

 

表面積は普通のカツより大きいのだが、厚みがさほどない。

肉を叩きに叩いて、伸ばし伸ばして、とりあえず大きく見せました、的なカツなのである。

 

カレーを食べ進み5分ほどで完食。

食べている後ろで、カレーを持った客が怨嗟の眼差しで食べている客の背中を眺めていると思うと落ち着かない。

水を飲んですぐにアルプスを後にした。

 

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