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【やってはいけない相続対策】大村大次郎 2014年 小学館新書

 

著者はお馴染み元国税調査官の大村大次郎氏。

節税や脱税の手口を紹介した書籍で、次々にベストセラーを世に送り出しています。

 

本書は、タイトルにあるように誤った相続税対策のあれこれを紹介しています。

本書の冒頭で紹介されるNGの相続税対策は、タワーマンション購入による相続税対策、アパート・マンション経営による相続税対策、世にいうタンス預金による脱税です。

もちろん、タワーマンションの購入やアパート・マンション経営の全てが相続税対策として効果がないという訳ではありません。

著者が指摘するのは、やみくもにタワーマンションを購入したり、アパートやマンションを建てることが必ずしも相続税対策にはならないという事実です。

 

これはその通りであり、本書でも紹介されていますが、タワーマンションの相続税評価額が時価になった事例は実在します。

また、アパートやマンションを建てたはいいが、相続税の節税分よりも大きな損失を被ってしまう本末転倒の事例も数多くあります。

さらに、銀行から預金を引き出し、タンス預金にすれば相続税を免れうる(脱税)という都市伝説についても著者はその危険性を指摘しています。

 

本書では、他にもいろいろと誤った相続税対策が紹介されています。

特に相続や相続税の知識のない方を対象にした著作ですが、弁護士や税理士が読んでも大変ためになる一冊だと思います。

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