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【相続対策の基礎知識 生命保険活用編】 鈴木和宏 2014年 ファーストプレス

 

むかし、私が弁護士になる前、外資系生命保険会社に勤務していたころ、生命保険の営業は「GNP」と言われていました。

すなわち、G=義理・N=人情・P=プレゼント。

保険を売るには、とにかくプレゼントをもって客のもとに通い続け、客が断れないような状況を作り出す、といったことがまことしやかに言われていました。

日本の生命保険会社の主力商品は「定期付終身保険」で、保険金額300万円(場合によっては100万円)の終身保険に3000万円、4000万円の定期保険がくっついた実体は「終身保険付定期保険」といった商品でした。

 

こんな具合ですから、保険を販売するほとんどの外交員は、生命保険を使って相続対策や相続税対策を行うといった発想はなく、ただひたすら客の下に通って保険会社の利益になるパッケージ商品を押し付けていました。

こうした時代からすると、現在の相続や生命保険を取り巻く状況は隔世の感があります。

 

今では、生命保険に入る方も遺産分割や相続税の対策には生命保険が不可欠であるという認識を持つようになりました。

他方で、相続対策や相続税対策の話ができない生命保険会社の人間は、現場から退場を余儀なくされています。

本書は、相続対策・相続税対策の切り札ともなる生命保険の活用について、初心者でも分かるように解説された入門書です。

 

もちろん、生命保険の理解が十分ではない弁護士や税理士が読んでも参考になります。

私自身ももちろん新しい気付きもあり参考になった一冊でした。

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