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当事者間の協議で離婚できない場合、家庭裁判所の調停手続を利用することになります。
なお、調停前置主義といって、いきなり裁判離婚を提起することはできず、その前に離婚調停を経ていることが必要となります。
冷静に離婚の話合いができる
当事者間で離婚の話をすると、どうしても感情的になって話合いが進まないことがあります。
調停では男女各1名の調停委員が話し合いに関与するので、当事者同士で話し合う場合と比べて、冷静に離婚の話合いができます。
また、相手に対する要求がある場合、調停委員から話を聞くことで自分要求が果たして妥当なものか否か、判断することができます。
本気で離婚したいという思いを相手に伝えることができる
相手に離婚をしたいといっても本気で取り合ってもらえないことがあります。
相手にしても、今は離婚したいと言っているが、落ち着いたら大丈夫だろうと考えてしまうこともあります。
調停離婚を利用するには申立人が申立書を作成するなど、手間と時間が必要です。
しかし、手間と時間が必要となる調停手続を利用することで、本気で離婚したいという思いを伝えることができます。
調停で合意できた内容を相手に守らせることができる
「調停において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、調停が成立したものとし、その記載は、確定判決と同一の効力を有する。」とされています。
(家事事件手続法268条1項)
したがって、調停で合意できた事項について相手が約束を守らない場合、調停調書の記載内容にしたがって、直ちに強制執行することができます。
(民事執行法22条7号)
調停での合意事項についてはこうした効力が認められるため、相手も自発的に合意内容を守ってくれることが期待できます。
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