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婚姻期間中に夫婦が共同で築いた財産を、離婚時又は離婚後に清算するものが財産分与です。

当事者間で合意できればどのような財産分与を行っても問題ありません。

 

財産分与の対象となるか否かは、財産の名義とは関係ありません。

夫名義の自宅でも、夫婦が共同で築いた財産であれば、財産分与の対象となります。

 

しかしながら、そもそもどのような財産が財産分与の対象となるのか分からなければ具体的な請求はできません。

そこで、財産分与請求に備えてどのような準備が必要となるのかご紹介します。

 

不動産

持家の場合、当該不動産は財産分与の対象となります。

不動産に関する情報を確認するには、法務局で不動産の登記事項証明書を入手します。

登記事項証明書で、それがどのような不動産なのか(表題部)、所有権者は誰になっているのか(甲区)、抵当権等の担保が付いているのか(乙区)、確認することができます。

 

次に、不動産会社に依頼して不動産の価値を評価してもらいます。

多くの不動産会社では不動産の評価は無料で対応してもらえます。

 

住宅ローンを支払っている場合、ローンの返済予定表で残債務の金額を確認します。

不動産の評価額から残債務を控除した金額がマイナスになれば、原則として不動産は財産分与の対象になりません。

この場合、不動産を売却するのか否か、売却しない場合はどちらがローンを支払っていくのかなどを協議します。

他方、プラスであればその差額が財産分与の対象です。

 

預貯金

相手名義の預貯金の通帳は全てコピーをとっておきます。

金融機関名、支店名、口座番号を確認できるようにするため、表紙と表紙に続く見開きも忘れずにコピーしておきます。

 

保険

保険証券のコピーをとっておきます。

解約返戻金がある商品については、解約するといくらの返戻金が戻ってくるのか、保険証券や保険会社に問い合わせて確認しておきます。

 

株式等有価証券

証券会社から定期的に送られてくる取引明細のコピーをとっておきます。

 

その他貴金属等の有価物

価値がある貴金属については現物を撮影します。

シリアルナンバーのある腕時計の場合は、シリアルナンバーも撮影します。

価値があるのか分からないものについては、とりあえずすべて撮影します。

 

注意点

これから別居することを考えている場合、不動産以外の財産に関する情報は別居すると入手できない可能性があります。

また、相手が事実と異なる情報を伝えてくる可能性もあります。

したがって、こうした情報は全て相手と同居している時に入手しておきます。

 

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