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DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)では、配偶者からの暴力を「身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」と定義しています。
DV防止法によれば、一定の要件を満たせば裁判所より保護命令が出されますが、その具体的内容は次のとおりです。
被害者への接近禁止命令
接近禁止命令により次のことが禁止されます。
①被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除かれます)その他の場所において被害者の身辺につきまとうこと
②被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊すること
これは、被害者の身辺への「つきまとい」、被害者の住居、勤務先や通常存在する場所での「徘徊」を禁止する命令です。
退去命令
退去命令の内容は次のとおりです。
①被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること
②当該住居の付近を徘徊してはならないこと
電話等禁止命令
電話等禁止命令では次のことが禁止されます。
①面会を要求すること
②その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
③著しく粗野又は乱暴な言動をすること
④電話をかけて何も告げないこと
⑤緊急やむを得ない場合を除いて連続して電話、ファックス、電子メールを送信すること
⑥緊急やむを得ない場合を除き、午後10時から午前6時までの間に、電話、ファックス、電子メールを送信すること
⑦汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと
⑧その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
⑨その性的羞恥心を害する事項を告げたり、知り得る状態に置くこと
⑩その性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと
子への接近禁止命令
子への接近禁止命令では次のことが禁止されます。
①子の住居、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい
②子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近の徘徊
親族等への接近禁止命令
親族等への接近禁止命令では次のことが禁止されます。
①親族等の住居その他の場所において当該親族等の身辺につきまとうこと
②当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊すること
これらの保護命令に違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。
(懲役刑については、「2年以下」へと厳罰化が図られる予定です。)
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