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DV防止法では、裁判所が被害者の申立を認めると、次のような保護命令が発令されます。

 

〇被害者への接近禁止命令 DV防止法10条1項1号

 

接近禁止命令により次のことが禁止されます。

1被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除かれます)その他の場所において被害者の身辺につきまとうこと

2被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊すること

これは、被害者の身辺への「つきまとい」、被害者の住居、勤務先や通常存在する場所での「徘徊」を禁止する命令です。

 

〇退去命令 DV防止法10条1項2号

 

退去命令の内容は次のとおりです。

1被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること

2当該住居の付近を徘徊してはならないこと

 

〇電話等禁止命令 DV防止法10条2項

 

電話等禁止命令では次のことが禁止されます。

1面会を要求すること

2その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと

3著しく粗野又は乱暴な言動をすること

4電話をかけて何も告げないこと

5緊急やむを得ない場合を除いて連続して電話、ファックス、電子メールを送信すること

6緊急やむを得ない場合を除き、午後10時から午前6時までの間に、電話、ファックス、電子メールを送信すること

7汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと

8その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと

9その性的羞恥心を害する事項を告げたり、知り得る状態に置くこと

10その性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと

 

〇子への接近禁止命令 DV防止法10条3項

 

子への接近禁止命令では次のことが禁止されます。

1子の住居、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい

2子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近の徘徊

 

親族等への接近禁止命令 DV防止法10条4項

 

親族等への接近禁止命令では次のことが禁止されます。

1親族等の住居その他の場所において当該親族等の身辺につきまとうこと

2当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊すること

 

これらの保護命令に違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。

 

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