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得てしてこの手の悲劇はアウェイで起こるものである。

この日、心斎橋の顧問先で面談を終えると11時半。

梅田まで歩い戻ってから昼ご飯を食べるお店を探すと、混み合う時間になってしまう。

心斎橋で何か食べていこうかと歩いていると、松屋の店頭の色鮮やかなポスターが目に留まった。

「牛チゲカルビ焼肉膳」、そして「ライス大盛サービス実施中！」が続く。

松屋で牛チゲ～が新たなラインナップに加わったことは知っていた。

新しいメニューは発売記念で一定期間ライス大盛無料となるが、この大盛無料期間中に新しいメニューを食することを自らに課してこれまで生きてきた。

牛チゲ～は未食だったので自らに課した課題に従い松屋心斎橋店で食べていくことにした。

お店に入り食券販売機のタッチパネルを操作すると「牛チゲカルビ焼肉膳」はライス普通盛も大盛も790円。

もちろん大盛のボタンをポチっと。

空いていたカウンターの端に腰を掛け牛チゲ～の到着をしばし待つ。

後から入ってきた客の牛めし並に何度か追い越されながらも注文したブツが到着した。

大盛ライスが小さく見える牛チゲの丼。そして平皿に盛られたカルビ焼肉もボリューミー。

さっそく牛チゲをスプーンですすると、予想以上にホットなチゲが口中に流入する。

「牛」チゲというだけあり、スープの中に多数の牛肉が埋没していることが確認できる。

カルビ焼肉には少量ながら大根おろしが添えられ、きもち客の健康への気遣いも感じられる。

牛チゲもカルビ焼肉もウマいじゃない、と素直に言えるレベル。

問題は注チゲから牛肉やキムチを箸を使ってサルベージするときに飛散するオレンジの飛沫。

最大限の注意を払いながら咀嚼をつづけたのだが、食べ終わる頃には、ああ、純白のワイシャツの複数個所にオレンジ色のステイン。

オレンジ色の憎いやつ・・・

慌ててコップのお冷で紙ナプキンに湿り気を与え、ワイシャツの原状回復にかかる。

途中から携帯している手指消毒用の殺菌スプレーの助けも借りて何とかしようとするが、他の客の目も気にせず3分間孤軍奮闘するも、何ともならず。

こうした昼めし色付き汁ワイシャツ飛散事件は得てして出先で起こってしまう。

せめてもの救いは先に顧問先訪問を済ませていたこと。

チゲのシミをつけたワイシャツを着て、ニンニクの匂いをまき散らしながら訪問したら即顧問契約解除である。

これから冬本番、カレーうどん本番のシーズンに突入するので、今後こうした悲劇が起こらないようにしたいと思う。

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