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裁判所書記官から警察等への連絡

 

裁判所による保護命令発令後、裁判所書記官は、速やかにその旨及びその内容を申立人(DV被害者)の住所又は居所を管轄する警視総監又は道府県警察本部長に通知するものとする、とされています。

(DV保護法15条3項)

申立人の住所、居所の警察本部に連絡がないと、申立人の身の安全が保障されないためです。

そのため、保護命令の申立にあたっては、当事者目録に現在の居所を記載しない場合も、裁判所から裁判記録以外の事務連絡簿等の非公開記録に実際の居所を記載するよう求められます。

 

警察と申立人の情報共有

 

保護命令発令の連絡を受けた警察(警察本部長)は、速やかに申立人に連絡をとり、住居、勤務先、その他通常所在する場所を把握したうえで、当該場所を管轄する警察署長に対して、保護命令が発令された旨とその内容を通知することになっています。

その上で警察本部長等は、申立人の生活実態に変化があったり、保護命令の相手方に特異な言動がみられるといった状況が生じた場合は、必要な連携を図ることとされています。

 

支援センターとの連携

 

保護命令申立書に支援センターに事前相談した旨の記載がある場合、裁判所書記官は当該支援センターにも保護命令発令の事実とその内容を通知することとされています。

(DV保護法15条4項)

申立人から相談を受けていた支援センターに保護命令発令等の事実を通知することで、支援センターが、申立人が危険等に対処できるような支援を行えるようにするためです。

 

保護命令の再度の申立

 

保護命令の再度の申立の可否

保護命令の申立に回数制限はないため、申立人は再度同じ命令の申立をすることができます。

申立人が、保護命令発令後に新たな身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けていない場合でも、申立をすることになった身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を理由として再度の申立をすることができます。

 

再度の申立が認められる要件

再度の申立が認められるには、その時点で、被害者が、配偶者からの身体に対する暴力を受けた者である場合にあっては配偶者からの更なる身体に対する暴力により、配偶者からの生命等に対する脅迫を受けた者である場合にあっては配偶者から受ける身体に対する暴力により、その生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認められる必要があります。

(DV防止法10条)

 

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