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外でご飯を食べて、一口で「まずい!」といえるような料理を出す店にはめったに行きあたらない。

これは当然で、そうした店はよほど特別な事情がない限り、自然に淘汰されてしまうからであろう。

 

しかし、たま~にそうした店にあたることもある。

今回の吹田さんくす地下にある○○(特に名を伏す)は、そうした貴重な体験を提供してくれた稀有な店である。

 

 

昼過ぎに店に入った時点で少しばかり違和感はあった。

客が皆老人ばかりなのである。

何処からともなく漂ってくる饐えた様な匂いも気になる。

 

案内されたテーブルに手をつくと油でヌルりとすべる。

メニューを見てジンギスカン定食と中瓶のビールを注文する。

ビールを飲みながらジンギスカン定食を待っていると、後から入ってきた2組の客も老人。

 

やがてジンギスカン定食が運ばれてきたので、早速箸をつけてみると…

マトンが匂う。

もちろんマトンに独特の「香り」があることは承知の上だが、このジンギスカン定食のマトン、これまでに嗅いだことがない「匂い」がする。

 

 

定食に添えられたコロッケの断片が冷たい。

やたらとオレンジ色が鮮やかなキムチ、箸をつけるのが少し怖い…

周りの客はどうかと様子をうかがうが、ジンギスカン定食を食べている客は確認できなかったが、みな何事もないように料理を食べている。

 

頼んだジンギスカン定食だけの問題とも思える一方、店に入った時の饐えた匂いや冷たいコロッケのことを考えると、ほかの料理も推して知るべし、とも思われる。

新ためて見回すと、老人ばかりとはいえ結構繁盛している。

勘定を済ませ、次回はジンギスカン定食以外にチャレンジすることを固く誓って店を出た。

 

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