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【成年後見ハンドブック】
全国女性税理士連盟 編著 2017年 清文社
成年後見に関する書籍の多くは、弁護士や司法書士によって書かれている。
本書は税理士、それも全国女性税理士連盟による本ということで、どのような切り口で成年後見が解説されるのか、読んでみることにした。
本書によれば、顧問先をはじめとする納税者の高齢化により、税理士も成年後見事務への一通りの知識が必要になってきているとのこと。
確かに、会社経営者や事業者にとって最も身近な法律家が税理士ということも多い。
そうであるなら、会社経営者や事業者が高齢となり、自らの財産管理の問題などを外部の専門家に相談する場合、その窓口となるのが税理士になるのだろう。
最終的には知り合いの弁護士や司法書士と連携するにせよ、税理士自身が成年後見等のことを何も知らないでは何かと問題だろう。
そこで本書では法定後見をはじめとして、任意後見、後見制度支援信託、民事信託など、高齢者の財産管理をサポートする制度が一通り解説されている。
それぞれの各論については改めて専門書にあたる必要があるが、まずは本書を一読することで成年後見等の知識を広く習得することができる。
成年後見の入門書としてもお薦めの一冊である。
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