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弁護士の書評102冊目 学歴社会の法則

京都の弁護士の小沢一郎です(京都弁護士会)。

今回は、経済学の見地から教育問題を考察した書籍の感想文です。

【学歴社会の法則 教育を経済学から見直す】

荒井一博 2007年 光文社新書

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書店で何とはなく手に取ったのが本書ですが、教育に関する様々な問題を、経済学の見地から分析をし、その解決方法を提言しています。

本書が取り扱うテーマは、多岐にわたります。

「なぜ大卒男性の給与は高卒で働く同世代の男性の1.5倍になるのか」、「子供の学力に影響を与えるのは家庭の経済力か、それとも親の学歴か」、「子供の学力を伸ばすのは専業主婦か、働く母親か」、「少人数学級は果たして子供の学力を伸ばすのか」、「いじめをどのようにして防ぐのか」などなど。

本書では、テーマごとの研究や実験のデータが数多く紹介され、その上で著者が経済学の見地から問題解決の方法を提案しています。

特に興味深かったのが親の学歴と子供の教育に関する研究です。

本書によれば、「高学歴の親は、遠い将来の便益を高く評価し、現時点や近い将来の教育費用の負担をそれほど重く感じない傾向があ」り、「そうでない親は、教育を受ければ二十年後に得られる追加的な400万円よりは、現時点で追加的に負担する100万円のほうが大切だと考えて、教育投資を控える」傾向があるそうです。

行動経済学では、多くの人が1年後にもらえる2万円より、今もらえる1万円を選択するといいます。

本書によれば、高学歴の親は合理的な選択を行うことができ、その結果、現在少々生活が苦しくても子供の教育費にかける費用は惜しまない。

その結果、子供も親と同じように高学歴を手に入れることが多いという結論になるようです。

本書では、そのほかにも子を持つ親にとって興味深い研究が数多く紹介されていました。

一読の価値のある著作だと思います。

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